《27》 ページ29
貴女side
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『...ねぇ、にぃに』
乱数「なあに〜？」
『暇だね』
乱数「そだね〜
あの二人がいないと、この事務所も静かで...
なんだか眠くなっちゃう」
『静か...』
色々と内装は静かじゃないとは思うのだが。
まぁ、でも暇すぎて眠くなっちゃうのは確か。
乱数「...あーっ！！！！！」
『び...っくり、し、た...』
乱数「ごめんごめん〜☆
デザイン仕上げないといけないの、すっかり忘れてたよ」
ちょっぴ、仕上げてくるね〜ん
そういって奥の部屋へ入っていった。
...1人はもっと暇です、お兄ちゃん。
『運良く遊び相手が来ないかなぁ...』
特にすることもなく、自分で所持していたマイクを机の上で転がして遊ぶ。
特に楽しくはない。
ガチャ...
ドアの開く音がして、警戒する。
念の為に、マイクを手に取り隠し持った。
『！』
幻太郎「失礼します...おや、Aだけですか？」
『げんたろー！』
遊び相手を見付けた私はマイクをしまい、目を輝かせて駆け寄った。
そして、捕まえたぞと言わんばかりにぎゅーっと抱き締めた。
幻太郎「え、あの、A？」
『ん...あ、げんたろーすっごくイイ匂い！
なんか甘いね！』
幻太郎「甘い、ですか？
ふふ、恐らくそれは妾の服がお菓子で出来てるからでありんす」
『そーなの！？すごい！！』
幻太郎「ま、嘘なんですけどね。
ところで乱数は？」
『にぃにならデザイン仕上げるって奥の部屋に行ったけど...
...げんたろー、嘘...ウソはメッ！だよ？』
兄の真似をして言ってみると、幻太郎は驚いた顔をした。
そして、何かを思い出したかのように笑った。
幻太郎「ふふ、それは乱数の真似ですか？」
『うん！似てるでしょ〜』
幻太郎「それはもう、そっくりでしたよ」
『えへへ、げんたろーに褒められたぁ！』
私が喜ぶと幻太郎も微笑んだ。
幻太郎は優しく可愛いものを見たように微笑んだものだから、少し不思議だった。
遊び相手が来てくれて浮かれてしまっただけなんだ。
でも、それだけじゃなくて
幻太郎のことも好きだから、もっと浮かれたのかもしれない。
そう思った。
もちろん、1番に好きな人はと聞かれたら、私は迷わず兄と答えるけれど。
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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂いて嬉しい限りです！ (2021年3月11日 16時) (
レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い！ 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる猫Blood | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時：2019年2月24日 17時
