《24》 ページ26
三郎side
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「
not existと書かれた画面。
正直に言うと驚いた。
なんであの子が存在しないと表記されているのか、僕には分からないからだ。
「どういうことだ?
今までこんなこと1度も...」
考えられることはいくつかある。
その一つは瑕疵、不具合。要するにバグだ。
突然バグが起きてしまったのかもしれない。
そう思ってPCの電源を落とし、再起動させた。
もう一度検索をかけてみる。
ビビビビビビ
結果は変わらなかった。
同じ"not exist"と書かれた画面になる。
PLUNDERERに名前、存在が記載されていないのは何故だろう。
彼女と僕は面識がある、しっかりそこに存在していた。
楽しそうな笑みを浮かべて、内気なのかもしれないけれど、それなりにはしゃいでいて...興味を惹かれた。
「...存在しない筈の存在...
君は一体何者なんだ?
...飴村A」
飴村乱数の妹。
飴村乱数ほど有名なMCの妹ならと思ったけど
PLUNDERERに存在しない人物。
面倒だけど、もっと調べる必要があるな...
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貴女side
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『...人違い...じゃないですか?』
無花果「飴村そっくりなお前を"人違い"?」
『...』
勘解由小路無花果...
中央区の人間で、確か内閣総理大臣補佐官。
警視庁警視総監であり行政監察局局長
っていう大層な称号持った人間の女。
歯向かえばタダでは済まされない。
無花果「今までどこで何をしていた?」
『...貴女に言って私に何かメリットでもあるの?』
無花果「勝手に逃げ出したのはお前だろう?」
『ッ...っさい、うるさい!!!
私は、私は捨てられたんだ!!!!』
無花果にうるさいと歯向かった。
今日でこの命は無くなるかもしれない。
処分されてしまうかもしれない。
私はそれでも生きていたいから、その場から逃げるように走った。
不意に後ろをチラッと見た。
私の胸がドクンと不安げに跳ねる。
無花果の瞳は、走る私の後ろ姿を映していて
どこか、寂しげで悲しげな...そんな顔をしていた気がした。
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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます!そう言って頂いて嬉しい限りです! (2021年3月11日 16時) (レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い! 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる猫Blood | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時:2019年2月24日 17時