《18》 ページ20
prrrrrrrr...prrrrrrrr...
『あ、お兄ちゃんだ』
寂雷「!」
何か言いたげな寂雷を横目に、電話に出ることにした。
あまり待たせると面倒なことになりそうだし。
『にぃに、どしたの?』
乱数「«A、家にいないよね?
なんで?»」
『だ...だって、にぃにのお仕事の邪魔したくなくて...』
仕事に一区切りついたから電話してきたんだろう。
私を呼んでみたが、家にいないとわかって電話をかけたってことかな。
乱数「«はぁ...で、今どこ»」
『え?今?
えっとー...
.........シンジュク、ディビジョン?』
乱数「«はァ!?シンジュク!?»」
携帯を耳から話しても聞こえるくらい、兄の声が大音量で流れた。
びっくりした。
みんなに聞かれちゃったかなぁ...
寂雷「Aちゃん、少しいいかい?」
『え?う、ん』
大丈夫だろうか。
寂雷の顔が少し強ばっている気がする。
寂雷「ありがとう。
...久しぶりだね、飴村くん」
乱数「«その声...真逆寂雷のジジィ!?
うっわサイアク〜!»」
寂雷「はぁ...飴村くん、相変わらず君は年長者に対するr」
乱数「«お説教とかマジでないんだけど!
なんでボクがジジィの辛気くっさ〜い話なんて聞かなきゃいけないの?
いーから、早くAを返してよね»」
兄と寂雷は仲良くはないのかな。
寂雷の眉間に皺が...
寂雷「勘違いしているようで申し訳ないのだけど、別に私はAちゃんを拉致したわけじゃない。
彼女がシンジュクで迷子になっていたところを保護したんだよ」
乱数「«あっっそ!
今すぐそっち行くからAに伝えておいてッ!!»」ブチッ!
寂雷「飴村くん...はぁ...まぁ彼らしいといえば彼らしい、か
Aちゃん、携帯ありがとう。
君のお兄さんはここに向かってるみたいだよ」
携帯を返される。
話し終わった寂雷の顔は怒りを含んだものではなく、少し微笑んでいた。
切り替えの早いことだ。
『...お兄ちゃん、怒ってた?』
寂雷「どう、だろうか...
君に対しては怒っていない気はするよ」
『?』
独歩「先生、大丈夫ですか?
飴村乱数と揉めてたみたいに見えましたが...」
寂雷「心配してくれてありがとう、独歩くん
私は大丈夫だよ」
その時だった
ガラガラガラッ...
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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます!そう言って頂いて嬉しい限りです! (2021年3月11日 16時) (レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い! 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる猫Blood | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時:2019年2月24日 17時