芥川くんにはお姉さんが居ます！【文スト】1

弐拾弐 ページ24

無事に挨拶も済んだ。




首領や姐さんが祝ってて...佳かったねと心の中で云った。




治...今頃何をしているのか...









中也「...ぃ...おい！」




貴『！、あぁ...中也如何したの？』




中也「それを手前ェに聞きてェよ」




貴『私は一寸した考え事よ。ほら、早く幹部の部屋に行くよ』









最上階だった首領の部屋を出て昇降機で下へ行く。




幹部の部屋は前に治が使っていた部屋だ。




幸い、私が片付けて掃除迄していた為か。ピカピカだ。




必要最低限の物以外は跡形もなく無くなっている。









貴『...じゃ、今日から中原幹部ね』




中也「何時もの呼び方しろよ。何か...手前との距離が空いたみてェで厭なンだよ」




貴『判ったよ、中也』




中也「あ、そうだ...手前にやるよ。此方来い」









中也に云われるが儘、私は中也に近づく。




更に目を瞑れと云われたので瞑っている。




すると、頸に違和感を覚えた。









貴『...チョーカー？』




中也「手前は俺の部下で一番近い存在だからな。それと、何時もの礼だ」




貴『これ、中也と同じチョーカーね。ふふ、気に入った』









治みたいに居なくなったとしても、これがあれば貴方を思い出せるから...









中也「青鯖の時は補佐って如何してたんだ？」




貴『う〜ん...幹部様が遣らない分の書類整理してたり、包帯変えてあげたり、傷の手当てをしたり...』




中也「今更なンだが、太宰の木偶に殺意が湧いて来たぜ」




貴『私もよ...それでもね、妙な処で気遣ってくれたり、治なりに親切にしてくれたりしてくれたよ』









思い出に浸る私と違って、中也は時々悲しそうな顔をした。




如何してか、理由は判らない。




でも、昔から中也は治が嫌いらしい。









中也「俺はちゃんと書類やるし、仕事やるからな？...それに、あの糞太宰よりも気遣ってやるし、親切にもする」




貴『ふふ、中也って子供ね。でも、ありがとうね』









私が微笑むと、中也の顔が赤くなった。




熱でもあるのかと思ったけど、直ぐに後ろを向かれてしまった。









貴『...中原幹部、改めて云います。


芥川A、今日付けで貴方の補佐になりました。


今後ともよろしくお願いします』




中也「！...おう、頼りにしてるぜ？俺の補佐役さんよ」




貴『勿論です。期待...してくださいね！』

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