【RKRN】変装名人と幼なじみ

6話　● ページ6

それから少しして戻ってきた三郎の先輩は、一緒に戻ってきた新野先生という方と私の今後について話している。





話を聞いている限り、保護者じゃない人がここに来るのはやっぱり珍しいケースらしい。何やら書類も持ち出して真剣なので申し訳ない。






私はせめてできることをしようと、話し声を聞きながら、二人が来た瞬間に寝たフリを始めた三郎のおでこの手拭いを新しいものに変えた。

お面だから多分意味はないけど。













・・・















「Aさん」




三郎の寝顔(寝てない)をしばし見つめていると、新野先生に呼ばれて視線を上げる。気がつけばそこそこな時間が経っていたようだった。襖からもれる西からの光が柔らかい。







呼ばれた瞬間に三郎がピクリと動いたことは見なかったことにして、私はこちらに微笑んで待っている二人の方に向き直った。

7話　●→←5話　●

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す