ラナンキュラス (ページ23)

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光成と一緒に元木さんに案内され
ビル内にある部署の人に挨拶したり
食堂とか休憩室の場所を教えてもらった

挨拶の時、Aさんの部下ですって言うと
殆どの人がAさんのことを
名前で呼んでいるみたいで
俺も呼んじゃおうかなーなんて

もうすぐ昼になるという所で
元木さんのスマホが鳴る

「もしもしお疲れ。うん、あ、終わったん？
　え？大丈夫？ならいいけど。
　あーわかった伝えとくわ」

電話が終わり俺を見る元木さん

「黒ちゃん、Aから伝言。
　午後から業務説明するから
　お昼食べたら事務所へ戻ってきてだってよ」

『はい、わかりました！』

「じゃあもう昼だし、俺は事務所戻るからここで解散で！
　ゆっくり休んで5分前には戻ってこいよー」

その場で元木さんと別れると
光成と昼食をとるために食堂へと向かった

「あー檜山くんやっときた！」

食堂に着くと青木さんが俺らを待っていた
青木も一緒にいいよね？と光成がいってきて
もちろん！と答える
むしろ聞きたいこともあるから大歓迎だ

先に俺と青木さんが席に着く

「黒田くん、Aちゃんどう？」

エルダーでしょ？僕同期なんだAちゃんと
なんてニコニコした顔で聞いてくる青木さん

『んーまだ全然話せてないです。
　午前中は急に打ち合わせ入ったみたいで
　元木さんと光成と一緒だったんで』

「あ、そうなんだ」

それは残念だったねって言うから
もしかして青木さんって

『あの、光成から何か聞きました？』

「ん？何が？檜山くんは何も言ってないけど、
　黒田くんはAちゃんのこと気になってるのかなって」

なんとなくだけどね。なんて笑う青木さん
だったら話は早い気になっていたことを聞いてしまおう

『知ってたら教えて欲しいんですけど
　Aさんって付き合っている人いるんですかね？
　例えば元木さんとか…』

「んー僕が知る限り彼氏はいないかな
　ちなみに湧さんとも付き合ってないよ。
　Aちゃんは湧さんのこと仲良い同期と思ってるから」

青木さんの言葉に俺は浮かれて
“湧さんはどうかわからないけどね”と青木さんが
遠い目をしながら呟いたことに俺は気が付かなかった

「めっちゃ並んだんだけど」

『光成おっそい！
　お腹すいたから早く食べよ！いただきまーす』

なんかテンション高くね？と言う
光成を無視して昼食を口に運んだ