戸惑い ページ46
ym side
心臓がうるさいくらいに鳴っている。
なに、あれ……好きって言ったら、って。
バタンとドアが閉まる音がやけに遠くて、呆然としたままその場で固まる。
あんな伊野尾ちゃんの顔は初めてだった。
手首に掴まれ壁に押し付けられた感触が蘇って反射的に押さえ込む。
どういう意味？俺のこと好きってこと？恋愛的な意味で？
『だって伊野尾ちゃんは……』
そんなはずない。
高校、いや中学の頃からずーっと人気者で女の子にもよくモテて、彼女がいたことだって別に少なくはない。
俺のことなんて、可愛い弟くらいにしか思ってなくて。
いつもいつも昔から、意味わかんないタイミングで意味わかんないこと言って、ふざけて俺のこと戸惑わせて楽しんでた。
きっと今回もそうだ。冗談で揶揄ってるんだ。そうに決まってる。
嫌いだ。やっぱり大嫌い。
そう無理矢理思い込んで落ち着こうとしてる自分には気づかないふりをして、深呼吸をし目を閉じる。
……クッキー、置いて帰ってるし。
ほぼ倒れ込むようにソファに座ったと同時に、ポケットに入れていたスマホがメッセージの受信を告げる通知音を鳴らした。
ああ、めんどくさい。誰だか知らないけど空気読めよ。
重い腕を動かしてなんとか取り出し通知欄を確認する。
待ち受けにしてあるツーショットの、なんとか目の高さを合わせた2人の顔を覆った通知欄には、裕翔くんの名前。
(めちゃくちゃ美味しかったです！今度お礼させてください)
好きだなぁ、って、こんな状況でも思ってしまう自分に驚く。
なのに、思ってしまったせいでまた頭がごちゃごちゃになる。
小さい頃からずっと一緒で、今も厚い壁を挟んだ隣の部屋にいる伊野尾ちゃんが、一気に遠くなってしまった。
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わたあめ - 甘酸っぱい凄く初々しい物語ですね！面白かったです♡この話ってゆとやまが付き合って、イチャイチャする場面まで作れますか？主様の物語とてもタイプでした！ (2022年12月14日 16時) (
レス) @page46 id: c3da2a518a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ちょこ(プロフ) - すごい面白いです。いつも楽しく見させて頂いてます。 (2022年11月3日 23時) (レス) @page46 id: 0ec106236f (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるくてぃー(プロフ) - しゅーたさん» コメントありがとうございます！実は私、しゅーた様のPervert *jump ytym*が大好きなんです！お互い頑張りましょう。これからも一目惚れ−ytym−をよろしくお願いします！ (2021年3月22日 16時) (レス) id: 7c2aec0ae1 (このIDを非表示/違反報告)
しゅーた(プロフ) - いつも初々しいきゅんきゅんなゆとやまを楽しく見させていただいています！肩、お大事になさってください…！応援してます！！！ (2021年3月22日 9時) (レス) id: 64eba0c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみるくてぃー。 | 作成日時：2021年2月22日 22時
