あまく、にがく、はげしく。6 《 Snow Man 》

トクベツな君が零す。(めめふか) Req ページ26

・mmfk付き合っております。





目黒side




「めめ、俺との順番になったら呼んで！よろしく！」


ってふっかさんが俺に言ってきたのが約30分前。




…なんで俺は今こんなにイライラしてるんでしょうか。




ab「めめ顔こわいよ〜」




うわ。阿部ちゃんにまで言われちゃったよ。

顔に出てるのかな。

じゃあなんであの人は、ふっかさんは気づかないのかな。

そうやって無意識に振りまいちゃってるその笑顔が俺をこんなに嫉妬させてるってことに。




…あー、もう。

まだ俺らの番じゃないけど。ね、限界。



「ふっかさん」

「ん？、あ、めめ！」

「順番だから行くよ」

「おけ！ じゃあちょっと待っててー」



なに、まだ康二たちと話すつもりなの？

俺といるときより楽しそうじゃん。


そう思うと自然とふっかさんの腕を掴む力が強くなる。

そのまま2人で人気のない小道具置き場に来た。




「っ、めめ、痛いんだけど」

「……」

「…って、ここ…撮影は？」

「まだ順番来てないから」

「だったら、」

「なんで呼んだのかってですか？」

「…うん」

「分かんない？ 本当に？」

「分かんないよ」

「はぁ…なんかもう、…呆れる」

「は、」

「行きなよ。康二たちのとこ」

「なに、急に」

「行けって」




どれほど俺の顔が怖いのか知らないけど、目の前のふっかさんがどんどん涙目になっていく。

けど俺も余裕ない。知らない。怒ってるし、俺。




「…俺に話すことあったんじゃないの」

「もうない」

「はぁ、？」

「もう知らない、ふっかさんなんて」




そう冷たく言い放てば、ふっかさんの目から堪えてたらしい涙が零れ落ちる。




「っ、」




泣かせた…、？

急に冷静になっていく頭。

でもふっかさんは雑にその涙を拭って俺に背を向けた。

拭って、また溢れる涙が見えた。

そのまま早足で戻っていくふっかさん。


どんな顔で戻るの、？




…俺やったわ。

なに見送ってんだよ、

その腕掴んで抱きしめろよ、俺。



ふっかさんのことが、大好きで大好きで堪んないんじゃないの？

それで嫉妬して…それでも、大事な人を泣かせるのは違うだろ。


もし、泣かせてしまったら、




…それを拭うのは俺じゃなきゃいけないんだ。

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