あまく、にがく、はげしく。6 《 Snow Man 》

英雄、真白の愛を誓う。(いわふか) Req ページ22

皆様お待ちかねの、桃太郎シリーズPart3になります。

あまく、にがく、はげしく。3 《 Snow Man 》
あまく、にがく、はげしく。5 《 Snow Man 》

上2つにPart1とPart2がありますので良かったら見返してみてください！


・fkさん鬼設定
・iwfkさんは晴れて恋人同士になっております






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深澤side




俺の隣で眠るこいつは、優しい男だ。

優しくて、強くて、俺のことが大好きな、人間(・・)だ。


俺は、

……俺は、鬼ヶ島生まれ鬼ヶ島育ち、初めて手にしたのはもちろん金棒で、その次に手にしたのは昔村から盗んできたであろう財宝たち。

生粋の鬼だ。

だからといって人を脅かすようなことをするつもりは一切ない。

そういう…、そういう鬼たちはみんないなくなった。



もう一度言う。

俺の隣で眠るこいつは、優しい男だ。

俺が鬼だとかそんなことは一切引け目に取らず

むしろ愛してくれる優しい人間だ。


無論、幸せだし、ずっとこのままでいたいと思う。






だけど、こうしてたまに、ぐるぐると考えて眠れない夜がある。









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朝、ひかるを起こすのは俺の役目。

なんと言っても、この人間目覚めが悪い。




「ひーかーるー、起きてー」

「んー…」

「ねぇ、起きてるんでしょ？」

「…ふふ」

「笑っちゃってんじゃん！」

「あーもう、ふっかのせいで起きちゃった」

「いや起きないといけないのよ」

「あーあ」

「あーあって、笑」




不機嫌ーみたいな顔をする。

瞬間、腕を引かれて、ひかるの上に倒れ込んだ。




「わっ、」

「ふっか、おはよ」

「お、おはよう、」




優しく笑って、俺の唇に軽く触れて起き上がった。

なんだよ、これしたかっただけじゃん！

…なんてこと言ったら「ふっかもでしょ？」と返されるのを知っているから言わない。




「ふは、顔真っ赤」

「うるせー！」




まぁ、こんな感じで仲良く過ごしている。


…それが一番幸せでしょう？

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