検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:6,096 hit

50話 ページ7

柱たちが、誰一人として話さない。


皆が静まりかえっている。


その沈黙が怖くて、柱たちの顔を見ることができない。









階級甲の隊士が、柱に物申すのはとんでもない無礼だ。


それは、わかっている。


それでも、どうしても彼らのことを信じてみたくなった。


それが、師範の願いだったからか、自分の意思かはわからないけど。









しばらくの沈黙の後、蟲柱様は俺にハンカチを差し出してきた。


「とりあえず、涙を拭いてください。」


という言葉に従って、俺は慌ててハンカチを受け取った。









(柱や隊士たちの前では、泣かないように気をつけてたのになぁ・・・。)


そう思いながら、俺は顔についている雫を拭う。


でも、抑えきれなかった。


師範のことを考えたら、自然と涙が出てきてしまったのだ。









大きく深呼吸してから、


「勝手な発言、及び、発言する際の敬語のつけ忘れ、本当に申し訳ありません。」


と頭を下げながら詫びた。


「そんな細かいこと、気にしないでよ。」


「無一郎のいう通りだ。気に病まなくて良いよ、玲。」


霞柱様とお館様がそう言ってくださるが、無礼であることに変わりはない。









そのまま頭を下げていたら、


「だから良いッて言ってんだろうァ。」


と風柱様にどやされ、頭を掴まれて無理矢理顔を上げさせられる。









「玲の意見も聞けたわけだし、また話し合いに移ろう。」


お館様の優しい声が、耳に響く。

51話→←49話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - こんばんは。お話とても面白いです!!これからも無理せず頑張ってください!! (2022年3月27日 20時) (レス) @page10 id: fb1d41063f (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - Ry osdさん» ありがとうございます、嬉しいです!更新不定期ですが、絶対に完結させます! (2021年2月10日 16時) (レス) id: 457d30fcd7 (このIDを非表示/違反報告)
Ry osd(プロフ) - 読み入ってしまいました。続きがあるのでしたら楽しみにしてます。 (2021年2月7日 18時) (レス) id: d8163f4fc3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朧月 | 作成日時:2020年11月10日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。