4話 ページ6
「君って本当に面白いね!」
ひとしきり笑った彼は、涙を拭きながら俺をみた。
「僕の名前は時透無一郎。霞柱だ。よろしくね。」
といって、彼は俺に握手を求めた。
一方俺は、突然の笑い声と、彼が俺を気味悪がっていなかったことへの安堵により、ぼんやりしなが
ら彼の手を握った。
「じゃあ、またね!!」
明るい声でそう言いながら、彼は俺の屋敷から去っていった。
俺は、握られた手を見つめながら、
(手、スベスベしてたな。どこのハンドクリーム使ってんだろう。羨ましい。)
と呑気に感がえながら、今の状況を頭の中で整理していた。
〜10分後〜
「えー!!!!霞柱!!!ねぇ、リリ(カスガイガラスの名前)!!!今霞柱って言ってた?嘘でし
ょ!柱!!!敬語使ってない!!!挨拶してない!!!ってかそれ以前になんかショタコンみたいな
こと言っちゃった!!!えー待って!!夢だと言ってよリリ!!!ねぇ!!!」
リリ「夢ジャナイワヨ、馬鹿ネ。ソレ二気付クマデドレダケカカッテイルノヨ!」
「え〜!!!不味い!!!どうしよう!!!」
リリと大騒ぎした後、結局様子を見よう、ということになった。リリ曰く、霞柱は非常に忘れっぽく
て、人のことなんて一瞬で忘れてしまうらしい。他の柱の名前だって、覚えるのにかなりの時間がか
かったそうだ。
きっと俺のことなんて、忘れているだろう、と考えると、少し気分が楽になった。
その後俺はひたすら鍛錬をして、夕飯食べて、お風呂に入って、歯を磨いて、布団に入った。
今日色々ありすぎたせいか、いつもより早く睡魔がやってきた。
眠る直前、ふと思った。
「あ。霞柱様に、俺の屋敷で何してたのかを完全に聞き忘れた。」
俺の小さな呟きは、誰の耳にも届くことなく、暖かな空気の中に静かに溶けていった。
大正コソコソ噂話
玲は、霞柱に驚いた時、本人は「ギイいやああああああああアアアアアアアァァァ」って言ったと思っているけど、実際は、「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」だったよ。しかも、「貴方、顔面偏差値いくつですか?」って聞いた後も、本人は心の中で叫んでいたけど、一切顔に出ておらず、真面目な顔をしていました。そのため、性格はあんなだけど、周りからはいつも冷静でクールなイケメンって思われています。彼の本当の姿を知っているのは、カスガイガラスのリリだけです。
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勉強&学校崩壊しろ! - 竹輪*胡瓜@昆布教さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年8月27日 9時) (レス) id: e7232d2884 (このIDを非表示/違反報告)
竹輪*胡瓜@昆布教 - この作品大好きです!更新頑張って下さい! (2020年8月26日 20時) (レス) id: af05283989 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作成日時:2020年7月31日 11時