プロローグ ページ1
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暖かな日差しが差し込み、辺りに咲く花たちを照らしている。
花弁についた水滴に光が反射し、きらりと光る。
俺はコツコツと踵を鳴らしながら、温帯ゾーンに足を運んでいた。
とある1人の生徒を探しに。
「もー、レオナくん？まーた授業サボって…。
怒られるの俺なんだからね？」
俺は芝生に寝っ転がっている生徒_______レオナ・キングスカラーに声を掛けた。
俺は植物園の管理人であるため、ある程度すべての場所を把握しているつもりだ。
クルーウェル先輩に頼まれて以来、今ではレオナを探すのはいつもの日課のようなものになっている。
「あ？いいだろ別に」
当の本人は気怠げに尻尾をぺちぺちと床に叩きつけているが。
「いや良くないからね？…って、わ、」
急にぐいっと体が持っていかれる感覚に反応が遅れる。
ドサッ
手を引っ張られ、そのまま床に押さえつけられた。
下は芝生だが、痛いもんは痛い。
「…反抗期かなぁ、レオナくーん？」
俺はレオナに顔を近づけ、にこりと笑みを浮かべた。
わざと、唇が触れてしまいそうな距離で。
「っ…」
レオナはこの距離感に弱い。
顔を少し赤くし、すぐに顔を背けた。
「なーに照れてんの。
ったく…俺の授業の時だけでもでろよなー？」
「…」
「返事は？」
「…あぁ」
「よーし、いい子いい子」
俺はレオナの頭をガシガシと撫でた。
大人しく撫でられているレオナは、高校生とは思えない秀麗な顔立ちをしている。
…まあ、言っちゃえば20歳なんだけど。
もう俺も、三十路越えちゃったしなあ。
若いって羨ましい。
俺は立ち上がり、白衣についた葉を払ってからくいっと眼鏡を鼻に掛け直した。
…何かを忘れている気がする。
……。
あ、クルーウェル先輩に呼び出されてたんだった。
「えと、今の時間は…
…げっ、クルーウェル先輩に怒られる…」
ふと腕時計に目を落とすと、クルーウェル先輩との約束の時間をとっくに回っていた。
「あー、ドンマイ」
レオナの方にバッと顔を向けるが、「俺は悪くない」とでもいいたげな顔で目を閉じていた。
数秒しか経っていないだろうに、寝息が聞こえてくる。
怠惰なお花ちゃんだこと。
「はぁ………」
ここでため息を吐いていても仕方がない。
俺は白衣をはためかせ、急いで植物園から駆け出した。
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ぽんちょ(プロフ) - kouboukunさん» どんどん渦巻いちゃってください！（？）また近いうちに更新再開しますので！お楽しみに〜 (2020年10月11日 22時) (
レス) id: d7f8510cf0 (このIDを非表示/違反報告)
kouboukun(プロフ) - ふぁっ・・・・・・・・好き。もう、考察ばっかしてる・・・・考察が渦巻いてる（？） (2020年10月11日 21時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんちょ | 作成日時：2020年9月7日 22時
