どう足掻こう。「天然系お姫様のせいで退部危機な私」【ハイキュー！！】

操り兵士 ページ20

様に見せているだけだ。

でもその光景を見たクソ顔面バリボーは、居ても立ってもいられないという感じで及川まりあに駆け寄った。





『…あっははははは！！！』





なぜか込み上げてきた笑いが抑えきれなかった。
皆が私を狂ったモノを見る目で見ている。

及川まりあはというと、演技も忘れてこちらを見詰めている。





『ふっふふ、良いの？こっちなんか見てて。演技するの忘れてるよぉ？』





まりあ「っ…演技、なんかじゃ」





『知ってるよ、テメェが私を潰そうとしてることぐらい。

クソ川共のお陰で気付いたよ。私には味方も、守りたい好感度もない。


いちー。お前人に全く迷惑掛けてないと思ってんのか？』





まりあ「掛けてなんか…」





『今日は青城だからそう思うかもな。他だとどうだか。


にー。私はアンタより性格良いと思うけど？』





まりあ「そんな」





『勝手にわめき散らして時間を無駄にした挙げ句自分の好感度アップなんて考えてねえし。


さーん。私が仕事してない証拠ってやつを撮ってるテメェも仕事してねえじゃねえか』





まりあ「でもっ」





『音声流してみろよ遊んでねえの分かるだろ。


よーん。テメェは仲良し小好しする為にマネージャーになったのか？』





まりあ「そういうつもりじゃ」





『じゃあ逆にどういうつもりだ。


ごー。単なるブーメラン』





まりあ「邪魔なんてっ」





『仕事出来ないマネは居ない方が良い。


ろーく。テメェのせいで余計な時間食ってるじゃねえか』





まりあ「だって和花ちゃんがっ」





『テメェも私の事裏で悪く言ってんだからどっちもどっちだろ。


はい論破〜、なんつって。

じゃあ皆さん、練習に戻りましょう！』





私は口だけで笑い、呆然とする人々の横をすり抜けた。


私は魔女。
アイツは魔女に攫われた可哀想なお姫様。
周りの男共はお姫様のお城の兵士。


でも、知ってる？


その操り兵士の中に、王子様なんて居ないんだよ？

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