CROWN No.154 ページ4
‥
A「別に……怖いなんて……」
隼「思ってるよ」
君は私じゃないのに、どうしてそう断言できるんだろう。
宵闇に浮かぶ金色の君。
ご神体、や、宇宙創造主、みたいなのは全然信じなさそうなのに、耳に揺れるのは綺麗な三日月型のピアス。
『さあ、もう1度賭けようか』
A「……貴方はお茶目で、よく笑う」
隼「……うん」
相変わらず、口角を上げたまま私を見て視線を動かさない隼。
でも、チップはちゃんと賭けていた。
私は彼の視線を感じつつ、彼とは目を合わせないように、ずっと盤を見ている。
額の辺りが、ちくちくかゆい。
またしても、私と彼は両極端の位置にチップを賭けた。
赤……ルージュの25が彼。
黒、ノワールの26が私。
意図的ではないと思う……ほぼ同時にチップは置いた。
A「でも……その笑顔は貼りつけたようで。
自分の腹の内を見せないまま、隠しこんで。
その上で、私の表面からするりと心を覗きこんでくる」
隼「うん」
A「目は笑ってなくて、笑顔は貼りつけたようで、その口から出てくる言葉全てが虚無で、仕草や対応が本当の君達と逆のようで……」
隼「つまり？」
A「本当の貴方達が全く解らない」
本心を隠してるのは私も同じ。
でも、彼らはどこか鋭いところがあって、私の中にするりと入り込んできそうだったり、逆に私から距離を置いたり。
それに……そんな彼らなのに……
── "知りたい" と思ってしまってる自分がいるのも怖い
ここにいれば、彼らを知ることができるのかもしれない。
でも、彼らには知られたくないことがある。
私にも知られたくないことがあるから、お互い詮索はしない。
隼「知りたいなら、こっち来たら？」
A「え？」
不意に、そう言い放った隼。
咄嗟に頭の中で言葉の意味を変換できなかった私の顔を見て、隼は何かがツボにハマったのか、口を手で覆って微笑った。
そして、私の考えてることに対応してくれる。
隼「もっと俺らを知れば、怖さなんてなくなるんじゃない？」
『怖い』なんて私は言っていないのに、見ごとに言い当ててくる。
そのあたり、 "GENERATIONS" ……監獄のトップと言われる所以が、滲み出ている気がする。
そして、その妖艶な糸に、私も絡みとられてしまうのだろうか。
‥
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もも - 面白いです！更新お願いします！ (2021年1月24日 23時) (
レス) id: 0e215cea34 (このIDを非表示/違反報告)
iro(プロフ) - コメント初めてさせてもらったので言葉とか変だったらすみません。また何回も読み返してゆっくり更新待っているので頑張ってください!! (2020年12月29日 2時) (レス) id: c0e332dce1 (このIDを非表示/違反報告)
iro(プロフ) - 4回くらい読み返させてもらってます!!何回読んでも最高で、最後まで読んでは続きがはやく読みたいーって1人で騒いでますwゆっくりでいいですが、できたらはやく続き読みたいです(言ってること矛盾しててすみません)あとオチは佐野玲於だと嬉しいです。 (2020年12月29日 2時) (レス) id: c0e332dce1 (このIDを非表示/違反報告)
かな - ゆっくりでいいので更新待ってます！亜嵐くん落ち希望です！ (2020年10月26日 18時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 隼くん落ち期待しています！！ (2020年10月21日 21時) (レス) id: 1c9bc00d48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kyoh.
| 作成日時：2019年1月24日 4時
