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CROWN No.56 ページ6






亜嵐「A」


A「何」


亜嵐「今日はVIPが来るんだけど、一緒に……」









仕事場に戻るスタッフ達と逆に歩き、メンバーの元に。
玲於がメンディーのサングラスを取って遊んでいる。
笑顔で呆れているメンディー。
いや、止めなよ。調子乗るよ。



そんなふたりを涼太と並んで傍観していると、不意に亜嵐が話しかけてきた。
それ気づいて私が亜嵐に向こうとすると、ふと肩をぐいと引かれた。
引いたのは、涼太だった。









涼太「ごめん亜嵐くん、今夜はAちゃん貸して」


亜嵐「……え?」


A「ちょっと。私、物じゃないんですけど」


涼太「ごめんごめん、いいかな? 亜嵐くん」


亜嵐「……あー、うん、ん、分かった。
 VIPの挨拶に行く時だけ帰ってきてくれたら」


涼太「了解♪」









私に伸ばしかけた手をそろっと下ろして、亜嵐はへらっと笑った。
その顔は、どこか不思議な感じがした。
違和感の正体は解らないけど。
隣を見上げれば、涼太は微動打にしない笑顔を浮かべて亜嵐を見ていた。
『玲於そのサングラス貸してー』って、玲於のメンディーいじりに加わっていく亜嵐。



ホールだけ規制がかかっていた入場。
それが解かれ、ぞろぞろと流れ込んでくるゲスト。
私達は裏に回り、自分達のフロアに移動し始める。
私は当然自分のフロアなんてないから、さっきの会話もあって、涼太にエスコートされながら専用通路を通って上に上がる。









A「何するの」


涼太「え、龍友くんと3人で何か遊ぼうかと思って」


A「嘘」


涼太「うん、嘘笑」









実は横に広いこの建物。
2階に上がって、カジノ、バーフロアを抜けて奥に進む。
基本はひとつのフロアが地上に2階分、地下に3階分。
パルテノン神殿ぽい雰囲気が少しする。
2階のはずなのに、少しずつ上っている気がする。



龍友と3人で進んでいくと、奥に両開きのドア。
係の人は何故かおらず、龍友が自力で扉を押し開いた。



中には、奥行きのある暗い部屋。
広さはそこまでなく、正面奥に、シャンパンタワーの置かれたガラス製のテーブルと、ハの字に置かれたソファーがふたつ。
きっと、50人も入ったらもうぎゅうぎゅうになるだろう。









A「……っ?」









入った途端、ぞっとした。
目の前に垂れ下がった淡く暗い水色カーテンベールに、人の両眼がくっきりと映っていたから。



まるで、自分の心の底を見透かしているような……





MVより

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- 昨日見つけてここまですぐ読んでしまいました!凄くみんなの過去が気になって惹き込まれます!!!これからも応援しています! オチは裕太くんか隼くん希望です! (2018年3月5日 12時) (レス) id: f0e5b106b0 (このIDを非表示/違反報告)
ぐっちー(プロフ) - いつも見ています!主人公の過去が気になって、いつもドキドキしながら見てます!これからも頑張ってください!応援してます! (2018年1月25日 19時) (レス) id: 900406c4cd (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 初めまして!楽しく読ませていただいています。オチは誰でもいい気がしてきました笑頑張ってください! (2018年1月25日 18時) (レス) id: f0eebf7f9c (このIDを非表示/違反報告)
和佳奈(プロフ) - これからどんな風になるのかどんな過去があるのかすごい気になります!!オチは龍友がいいです!これからも頑張ってください! (2018年1月25日 2時) (レス) id: 74371510d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!前にオチは亜嵐くんがいいって言ったんですけど、読めば読むほどどのメンバーのオチも気になって仕方がないです笑 でも1人にしぼるなら亜嵐くんで! 大変だと思いますが、頑張ってください!応援してます!! (2018年1月23日 11時) (レス) id: fea3c16bd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kyoh. | 作成日時:2017年11月12日 20時

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