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CROWN No.4 ページ4






口笛が聞こえた途端、ざわつく彼女達。
顔を真っ赤にしている人がちらほらと見受けられるのは、どうしてだろう。



そのうち、私の前に現れるのは人が避けた後の通路。
でもそれは、私に向けたものじゃなくて。









「やあ」









目の前に現れたのは、7人の男達。
食事をするスペースは、男女で別れているはずだけど。



……見る限り、彼らはここでは特権階級のようで。









「見てたよ、今の。なかなか、腕が立つんだね」









先頭で私の真正面にいる男が、口角を上げながら言った。
綺麗な鼻筋、整った骨格。
目を見て観察すれば、おそらく彼はハーフなのだろう。
そして、グループのリーダー。



立ったまま無言で彼らを見る私。
早く、ご飯が食べたいのに。









「……何、そんなに睨んでんの?」


「睨んでない」









男が訊く。
元々こう言う目なんだけど、と不貞腐れつつ、否定する。



つかつかと歩いてきて、私の(あご)を掴む男。
その瞬間、『きゃーっ!』って湧く黄色い歓声。
抵抗すれば、『可愛いね』って言ってはにかんだ。
私には、その笑顔が悪戯(いたずら)する時の幼児にしか見えない。









「……決めた」









不意に、私の顎をまた掴んで男が言った。
『ね、いいよね?』なんて言って後ろのメンバーに確認までする。
私は、何を決められたのだろう。









「離してよ」


亜嵐「俺の名前は亜嵐。よろしくね」


「……ここでは名前じゃなくて番号で呼ぶのがルール」


亜嵐「俺らはいいんだよ。後、今からお前も」


「は?」









亜嵐、と名乗った彼は、私の顎から手を引くと、数歩下がった。
そして、手を差し出してこう言った。









.









.









亜嵐「貴方を、今宵の "CROWN" に。
 ようこそ、"BIG CITY RODEO" へ」




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ピヨコ - はじめまして!!いつも作品を読ませてもらっています。本当にこの作品が面白くて読むのがとても楽しいです!ちなみに私は涼太君オチがいいです。これからも頑張ってください!! (2020年3月11日 21時) (レス) id: eb22d40d8e (このIDを非表示/違反報告)
じゅり - 今までにないストーリーに感動!とても面白いですね(*^ω^*) (2018年2月21日 15時) (レス) id: f641cbabc6 (このIDを非表示/違反報告)
みのよせ(プロフ) - 京羽さん» 楽しみにしてます!!このお話読んでたら、BIG SITY RODEOでこんなにも沿っててんで、内容も濃くてほんまに凄いと思っています!!語彙力無くてすみません…これからも頑張って下さい!! (2017年12月12日 12時) (レス) id: c92c0a9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
京羽(プロフ) - みのよせさん» 誤字の指摘ありがとうございました! オチについてはめちゃくちゃ悩んでます! 佐野さんの過去も楽しみにしていただけたら嬉しいです! (2017年12月11日 17時) (レス) id: 25532f7237 (このIDを非表示/違反報告)
みのよせ(プロフ) - あの、突然すみません!!No.46だけかも知れませんがゆっぴの裕が祐になってます!このお話大好きで楽しみながら読ませてもらってます!!あ、オチは玲於でお願いします。あの可愛いれおたんが喜ぶとこを見たいだけです(笑)←これからも頑張って下さい!! (2017年12月10日 23時) (レス) id: c92c0a9bd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:京羽 | 作成日時:2017年10月18日 16時

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