【九条天】なぜか天使に好かれました【アイナナ】 (ページ49)

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番外編（バレンタイン！）ページ49

もうすぐバレンタインか。
バレンタインってアイドルは忙しいのかな。
事務所にチョコが大量に届いたりして。

「天は毎年チョコたくさんもらえるんでしょ」
「Aからもらえるならちゃんと食べるよ」

まだなにも言ってない。

「わたし、バレンタインとか浮かれたイベントに乗っかるようなタイプじゃないし」
「くれないの？期待してたのに」
「ギリでよかったらあげてもいいけど」
「Aのそれはツンデレなの？」

デレはない。ツンしかないから。
毎年お兄ちゃんに渡してるし、バイト先の人にも渡したいし、天の分を追加するぐらいなんてことないよ。
そんなことを考えていると、天が真剣な表情でわたしを見てきた。

「チョコ、くれるよね」
「必死すぎて笑える」

やっぱり欲しいんだ？
チョコでそわそわするようなかわいい男の子だったんだね、天も。

「いいよ、いらないから」

わたしが笑ったせいで、天は急に冷たい態度になってしまった。

「あげるよ？市販のでいいなら」
「いらない」
「欲しいんでしょ？」
「絶対いらない」

どっちも譲らなかった。
欲しいなら欲しいっていいなよ。
ほんとにあげないよ？

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本編の季節は夏ですが、今日はバレンタインなので特別番外編です。
たくさんのお気に入りと評価ありがとうございます！
続編は少々お待ちくださいね。