I love you forever (ページ36)

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… ページ36

ASide

あの事を言ってしまってから少し経った。
涼太は「辛かったね。」、「苦しかったね。」って言ってくれた。
それから深くは聞かなかった。
嬉しかったのかな私は。
気づいてくれなくて嬉しかったの？
本当は嬉しくなんかなかったの？
分からない。
隠す事。
こんな辛いことなんて思ってなかった。
私が涼太の近くにいちゃだめだ。
これを最後にしよう。

LINEtalk
A会いたい。
涼太どうしたの?こんな時間に?
A涼太に会いたくなっちゃった。
涼太ん。分かった。今から行くね。
Aいいの?朝早いでしょ?
涼太時間なんて関係無いよ。俺もAに会いたいし。それに、俺明日オフ
Aじゃあ待ってるね?
涼太うん待っててね。

LINEtalk終了

スマホの時間を見た。
深夜2時半。
外は少し肌寒い。
温かい格好をして外に出た。
涼太を外で待つ。
自転車で来た涼太。
ちょっと笑ってしまった。
だってパジャマで乗ってきたんだもん。
そして、涼太の後ろに乗った。
背中に鼻をくっつけると涼太の匂い。
なんかシャンプーみたいな匂い。
くすぶったい、優しい匂い。
何度も嗅いだことがあるはずなのに何度も求めてしまうこの匂い。
少し骨ばっている背中。
程よくついてる筋肉質の腕。
たまにこっちを見て笑いながら話しかけてくれる横顔。
私をいつも包んでくれる優しい手。
どこに向かっているのかは知らない。
でも、どこまでも向かっていたかった。
私の過去も私の秘密も何もかもを消して涼太と2人でどこかに行きたかった。
誰にも邪魔されない場所に2人で居たかった。
でも、消せない過去。
ついてしまった嘘。
隠してしまった秘密。
もうどうすることも出来ない。
だから今日だけはずっと一緒にいさせて。

ｷｷｨｰ!!!

自転車のブレーキをかけた音。
どこかについた。
片「ついたよ。A。」