偽りの優等生は化け術を解く。【稲荷崎】

テスト勉強 ページ11

再来週に中間テストがある。


『んで？なんで帰り際に引き止めんの？』


私の前には角名、宮二人、銀島がいた。


角「勉強教えて下さい....」


侑「お願いや！！」


治「頼れんのお前しかおらんねん！」


銀「迷惑や思うけど....頼む....」


話を聞くと夏休みに東京で合宿があるらしく、赤点を取ってしまったらいけないからだと。いや知らんし。


『私になんのメリットがあるんよ？』


角「蘭崎さんの好きなもの奢る。」


侑「パシリやるわ！」


治「スーパーのセール付き合う。」


銀「俺言おうとしたやつ！！」


『パシリはいらないわ。セールと奢りで手を打つか。私は厳しいで？』


「「「は、はい....」」」


金と荷物持ちは必須だしセールは戦争だ。穏やかじゃない。


『んじゃ各教科の宿題の答え、私にちょうだい。来週本格的に教えるまでに最低でも7ページまでもちろん一教科7ページな？一人でも終わってなかったら全員赤点や。あ、今回は赤点30じゃなくて40だから大変なんやない？私は楽勝やけど。』


侑「いや、きっつ！？」


治「な、7ページって！！」


銀「あぁ、それなら大丈夫や。前から進めとるし。」


角「俺も。」


『4人中2人は出来てるらしいけど？』


しょぼんとしながら分かったと言った双子。案外聞き分けいいんだな。


龍「あ！居った！Aー！」


『なんや？龍馬。』


龍「部長がこれ私忘れてたって！ほなな！」


『おおきに。』


合宿のお知らせ....しかも私は琴持ってくのか。


角「さっきの誰？」


治「名前呼びやったよなぁ？」


なんかドス黒いんだけどこいつらどうした？


『小さい頃からの幼馴染み。多分3歳ぐらいから。』


侑「ちっさ！？」


銀「14年一緒ってすごいなぁ。」


『小学4年から昨日まで関わっとらんかったけどな。』


優等生になったらそんなんAじゃない！って言われてそのままだったし。


『んじゃ頑張ってな？』



学校を出て合宿の紙を改めてみる。


『へぇ....コンクールに向けてか。二部門出るの....一つはアレンジもう一つはオリジナル....』


って場所東京やん。てかバレー部と一緒に行くって書いてあるし、その高校でやるのかよ....


『でも楽しそうだな。』

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