寮長会議4 ページ45
ク「マジカルシフトプロリーグを目指す生徒が数多く所属する、サバナクロー寮。学園設立以来、3位以下に転落したことがなかった優勝常連寮です。
それなのに、この2年はトーナメント1回戦でディアソムニア寮と対戦したばかりに、どちらも初戦敗退。これではプロリーグ関係者の印象にすら残りません。選手の将来にも関わります」
現にサバナクロー寮OBには、プロリーグに入れず今も職を探して奔走している話もある。マレウスいないと楽しくないんだけど。
レ「.....今年も俺たちが無様に負けるって言いてぇのか?」
ク「私だって言いたくて言ってるわけではありません。とにかく、殿堂入りの件はすでにドラコニアくんに内諾を得ています。あとはみなさんの合意を得るだけです」
レオナの言い分もあるが、このままでは再びプロリーグに入れない生徒が続出する。
学園長として、これは避けたい事態だ。
レ「は、舐められたもんだ。俺はな、センセー。“お前は絶対に一番になれない”ってハナから決めつけられることがこの世で一番嫌いなんだよ」
ク「いえ、そういうわけでは.....」
レ「じゃあどういうわけだ?第一、マジフトは力押しでやるモンじゃない。頭でやるモンだろ?」
トントン、と自分のこめかみを人差し指で叩くレオナは肉食獣特有の獰猛な笑みを浮かべていた。
カ「オレは頭でもマレウスに勝てる気しねーけどなー」
レ「フン、お前はな。だが、俺は違う。確かに力押しじゃあ誰もあいつに勝てないだろうが、おつむのほうは違うはずだ」
ク「ほう?」
レ「グレート・セブンの百獣の王も、努力と知恵で王の座を勝ち取った。お前らも頭絞って考えろよ。あのバケモノに勝つ方法を!もし勝てたなら、そのチームを世界中が称賛するだろうぜ。千載一遇のチャンスをみすみす逃すのか?」
レオナの挑発に即発されたのか、私以外の寮長たちの顔つきが変わった。
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作者名:RUNA RUNA | 作成日時:2021年1月13日 19時