私は幸せになれない。 (ページ5)

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暫く沈黙が流れ、風の吹く音しか聞こえない。

今頃、あの二人は何をやっているのだろうか。

零「伊達班長は？」

『仕事。終わったら来るって。』

零「それまで居るつもりか？」

『悪い？陣平んとこは先に行ってきた。今日はここで一緒にいる。』

去年は陣平の方にずっと居たし。

降谷が顔を歪めた。

青い空を見上げる。

『私も行きたいな……。』

零「馬鹿なことを言わないでくれ。」

『ウッソだろどう考えてもジョークだろ今の。』

零「君のジョークは冗談に聞こえないんだよ。」

それは降谷の捉え方の問題では。

零「……それ、まだ付けてるのか？」

降谷の視線の先には首元。

『……とーぜんでしょ。』

2人からもらった、唯一あっちと繋がっていられるもの。

『これ失くしたら、私生きていけない。』

繋がっていられるもの。

聞こえはいいが、正せばただ縋ってるだけ。

零「……大袈裟だろ。」

『大袈裟なもんか。大真面目さ。』

これを失くしたら。

私は何に頼って生きれば良い。

何の為に生きれば良い。

彼らの1番だという証。

彼らは居なくても、これが、指輪があれば。

私は生きていける。

まだ、生きてていいって思える。

零「……頼むから、お前まで居なくなってくれるなよ。」

『……それは、運だろ。……ま、善処するよ。』

『……悪ぃ、研二。ちょっと席外すわ。』

その後、降谷と別れた私は、とある公園を訪れた。

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ずっとここにいるって言ってたのに何故か公園を訪れるなんて……。

少し変だったので修正しました(7月19日)