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1 ー佐藤sideー ページ3







渉「Aさーん。」

高木くんの声が聞こえ、顔を上げる。

渉「Aさーん。Aさーん?あれ?来てないのかな……。」

高木くんがA先輩を探しているみたいだった。

『高木くん?どうかしたの?』

声をかけると、少しほっとしたような顔をした高木くん。

渉「佐藤さん!Aさんに確認してもらいたい書類がありまして……。」

急ぎではないみたいだ。

『A先輩なら、今日は休みよ。』

カレンダーを見ながら言う。

渉「あぁ……今日は7日でしたか。」

7日。

それは、A先輩の恋人と、松田くんの月命日。

何があっても、7日は必ずA先輩は来ない。

どうやら、無理を言って非番の日を調整してもらっているみたいだ。

『私でも良いなら確認するわよ?』

渉「お願いします。」

書類を渡した高木くんは、白鳥くんに呼ばれ、行ってしまった。

ふと空を見上げる。

『来月は松田くんの命日か……。お墓参り、行ってあげようかな。』

そうこぼした後、私は高木くんに渡された書類に目を通した。

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作者名:星空海月 | 作成日時:2022年7月2日 21時

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