「黒い青春」 ページ42
黒子がコート脇のベンチを一瞥したので、そこに座れということだろうと腰を下ろす。
黒子はすぐにベンチには向かわず、近くにあった自販機で何か買ってるみたいだった。
「飲みます？」
「ん、ありがとう」
「いえ」
私がミルクティーを受け取れば、黒子も自分用のスポーツドリンクの蓋を開けつつ私の隣に座った。
くい、と一口それを飲んだ黒子の髪は空に透けそうで、夜が似合うなとセンチメンタルな事をぼんやり考える。
「……プロがフリースローをした時の平均成功率ってどれくらいか知ってます？」
「……いや知らんけど……」
「大体8割くらいです。
なので僕の目標は10本やって6本です」
「……志低すぎない？」
そう言えばスッと立ち上がって、「逆です逆。4本、外さなきゃいけないってことです」とにこやかに言う。
「は？」
……そういやさっき、「外す練習」って……
スポドリのペットボトルを差し出されたので受け取れば、黒子がバスケットボールを手に取る。
「……じゃあ何？
黒子は普段からわざとシュート外してるって訳？
目立たないように�爛廛蹐諒振儉瓩鯆兇┐覆い燭瓩法�」
「そういうことですね」
そう言って黒子が投げたボールは、綺麗な放物線を描いてまたネットを潜った。
＿＿なんかもう意味わからなすぎて頭痛くなってきた。
「あー、入っちゃいましたね」
「結構距離あんのに……
っつかここコート外だし」
「今日調子出ないです。Aさんがいるから緊張してるのかもしれません」
「ハァ？」
ドン引きしているのを隠すことなく声色に乗せると、黒子はまた微々たる笑みを浮かべて、ボールを取りに駆けて行った。
段々アホみたいに無表情なあいつの顔からでも若干感情が汲み取れるようになってきた。
あの顔は多分、�牾擇靴き瓩隆蕁�
勿論そこに本人の言う緊張の色は一ミリも無い。あいつのこういうところがマジで嫌。
「全く同じフォームでバレないよう外すのって結構難しいんですよ。入れるのは目標が決まってるのでやりやすいんですけど」
「……待って。じゃあわざと外さずに打ったときの黒子の成功率ってどのくらいなの？」
「さぁ……
僕、わざと以外でシュート外したことないですし」
「……は？」
つまり黒子は、成功率100パーって言いたいのだろうか。
ステフィン・カリーのフリースロー成功率は90パー以上を誇る、とどこかで聞いたことがある。
NBAの革命児をこんな中学生が上回って良いわけがない。
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水団子(プロフ) - 歌柚さん» 話の展開を褒めて頂き光栄です、、！！！拙い文に亀更新で申しわけありませんが、楽しんで頂けると嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (
レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 光華さん» めちゃくちゃ嬉しいです、、恐ろしい程更新が遅いですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
歌柚 - コメント失礼します。ストーリや話の展開が面白くて楽しく見させてもらってます！ストーリ更新楽しみに待ってます！！ (2021年7月13日 21時) (レス) id: f33fb75788 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 好きです！更新応援してます！ (2021年5月16日 10時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - よもぎお餅さん» 黒子くんのお家に行こうと尾行したら見失った、というエピソードが好きでそこから色々と捏造を重ねたらこんな黒子くんが出来上がりました(^-^)主人公らしからぬミステリアスさが魅力だと思っています！コメントありがとうございました！！ (2019年6月19日 20時) (レス) id: f26d4bb807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水団子 | 作成日時：2016年9月16日 0時
