紅丸さんは素直になれない。【炎炎ノ消防隊】

合計hit数1万人越え記念番外編:夢主様は止められたい。弍 ページ46

＊前回からの続き↓＊



『(行く訳ないじゃないですか。この子頭に弟くんの事しかないのかしら。)』


無論ブラフである。


『(この私とデートに誘いたいなら、国の一つでも差し出して、初めて検討に値するのですよ。)』


周りから見る人間は皆、皐月河Aは『純粋しきった乙女』『黒を知らない天使』などと呼ばれているが、それは彼女の本性を知らないだけである。


『(誰が好き好んで歩く雑草と肩を並べなければいけないの。)』←(考える脳は同じ)


因みにこれはあくまで、新門にデートを引き止めさせる為の彼女の戦略である。


「(自然に引き止めさせる方法…。

っ…！！)」


ここで新門、閃く。


「皐月河…、どうしてもその誘われた奴と行くと言うなら…。


俺が直々に教師に話を通しておいてやろう。」


「え、えぇっ！？」


そう。一種の禁じ手「教師チクり」


『(まさか新門会長がそんな禁じ手を…！でも…
ここまできて引き下がる訳にはいきません…！！)』


『…どうぞ。それが真実の恋ならば、私は退学も受け入れるつもりです。それが真実の恋ならば…

身も心も捧げる覚悟はあります。』




「身も…心もっ…！！？」

「はぁっ…！？？」



【ｼﾝﾓﾝﾍﾞﾆﾏﾙ ﾀﾞｲﾀﾞﾒｰｼﾞ!!】


ここにいる皆が混乱していて気づいてないかもしれないが、どんどん話が大きく膨れたがってることにそろそろ気づいてほしい。(by作者)


「馬鹿な事をっ！！！」

『馬鹿じゃありません！！』



「っだったら！俺がお前に告白っ…」



『(えっ…？)』



「仮に…、俺がお前に仮にしたら…仮にだぞ…。


その男のことは忘れるのか。」



『……！！』


彼女の瞳に光が灯り、静かに揺る…。


『か、可能性はあります…。』

「…その程度が真実の恋ねぇ…？」

『っ…！！』


思わず赤面するAに、新門は言い寄る。


「他の男に言い寄られた程度で忘れられるものが、真実の恋な筈がねぇ」

『可能性はあるって言っただけじゃないですか！！』

「そうかそうか！ご大層な恋だな」



『っもう知りません！本当に行くんですから。』


泣くほど情熱的に止められない限り本当に行きますからね！！


思い切り生徒会室を出ようとした瞬間、後ろへ肩をひかれた。


『(会長っ…？？)』


後ろを見ると、目をうるうるさせた森羅君が…


「Aさんが誰かのものになるなんて嫌です退学なんて嫌ですー！！」

『あぁもう！行かないから離して下さい！！』

わんわんと泣き叫ぶ森羅くんに私は見ていられずに負けた。



追記:パロディ元

アニメ1話:かぐや様は止められたい

合計hit数1万人越え記念番外編: 茉希尾瀬は浸かりたい。→←合計hit数1万人越え記念番外編:夢主様は止められたい。

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