参拾参話:慌ただしい時間。 ページ41
・*・*・
朝食も済ませ、紺炉さんに任せっきりになってしまっていた仕事に朝食の片付けも一段落し、ひとまず自室に戻ることにした。
『(はぁ…本当、紺炉さんが優しい人で良かった…。)』
『(あ、そうだ!今日やること決めておかないと…)』
屯所の掃除、洗濯…。お昼ご飯と夜ご飯を作って〜、
特にそんなにいつもと変わりないな。
あ、あとヒカヒナちゃん達の面倒見なきゃ!
『(昨日見廻りで遊んであげられなかったからな〜…
いつも以上に遊んであげようかな。)』
そんな事を考えつつ、自室の障子を開け、髪をとかしてないのに気づき、机の引き出しから櫛を取り出そうとした。
「おい。」
『っわぁぁあああああああああ!!?!?』
気配なく現れ、自室の障子に寄りかかる紅丸さん。
驚いた私は思い切り後ろへ下がり、頭をぶつけた…泣
『ぃっ…!いつからいたんですか!?』
「お前が何か考えごとしながら部屋に入っていく所から。」
『初めからじゃないですかそれ!というか、気配無く
突然現れるのやめてくれません!?凄い心臓に悪いんですけど!!?;;』
「いや、俺すぐそこの縁側で野良猫と遊んでただけなんだが。」←
…………ん?
『え、えっ…?猫?;;』
「嗚呼。この頃、何処からか知らねぇが野良の黒猫がよく屯所に顔を出すんだよ。」
まぁ、自分の気が済んだらすぐどっかに行くが。と
閉まってる窓の方を見る。
『…紅丸さんって、意外と動物好きなんですね。』
「まぁ…少し。でも、犬と猫なら犬が好きだな。」
『おぉ、紅丸さんもそういう所もあるんですね!!
可愛い一面があって私ホッとしました!』
「お前は俺の母親か。」←
『実質、精神年齢だったら私が勝ってる自信がありますよ?』←
「お前な…;
というか本音は。」
『こんな強面な顔してるから、逆に動物から嫌われてるって思ってました。』←
「本音ぶちまけすぎだろ」←
どんどん話が逸れていってるのにハッと気が付き、
紅丸さんを追い出そうと強く横からぐいぐいと押し出した。
『っもう!そんな話はいいですから、部屋から出ていって下さい!!』
『私も色々と準備しないといけないんです!!』
私が強く紅丸さんを部屋から追い出そうと強く押すが
びくともしない。
紅丸さんはそんなの痛くも痒くもないように欠伸をし、横目で身長が小さい私を見下すように見た。
「……くし」
『??;; ちょっ、なんですk』
声が小さくて聞き取れず、紅丸さんの顔を見ようと上を向くと私の頭に大きい手が乗った。
「櫛貸せ。髪、飛んでんだよ。」
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環 - 笑ったりキュンキュンしたりでとても楽しい作品ですね…!作者様のこと、大好きです!((は ずっと応援してます!一生!しんでも!紅丸と作者様大好きですぅぅぅ紅丸グッズ欲しいぃぃ((殴殴 (2020年7月12日 22時) (レス) id: d54dba2782 (このIDを非表示/違反報告)
みだり - イルカさん» それな (2020年2月7日 23時) (レス) id: 2ec1bda221 (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - 下の名前で呼ぶ話、大好きなんですよ!ぐわってなってぎゅんってなります!Twitterやってないのでフォロー出来ないのですが小説だけで、応援、頑張ります!あぁぁ!今日も推しが尊い! (2020年2月1日 19時) (レス) id: 55fd3da7df (このIDを非表示/違反報告)
(名前)乙女(プロフ) - カリスから乙女になりました。乙女です、やっぱ紅ちゃんになると日本っぽい名前が良いなと思い変えました(汗)Twitterフォローさせて頂きました!応援しています! (2020年2月1日 17時) (レス) id: 5783622537 (このIDを非表示/違反報告)
おれお(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました!!これからも応援しています(*^^*) (2020年2月1日 16時) (レス) id: b49044ef37 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年1月22日 0時