ちびりゅの病系短編集さーど

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正門side






「盛り上がれんのかぁ？」






『俺ら次第や！！』







「いくぞっ！」







『おー！！！』








いつもの円陣。








流星もいつも通りに参加しとった。









それに安心してもうた。








それが、あかんかってん…








「盛り上がれますかっ！？」







『いぇーい！！』








「もっと盛り上がれるでしょ！？」








『いぇーい！！！』








「んふ、ありがとうございまーす」









公演中盤の流星の煽り。








これもいつも通りやった。








けどそのまま流星の後ろについて捌ければ目の前の体が傾いた。








「っ、ちょ、！」








慌てて支えたはいいものの、顔は白いを通り越して青い。








ちょっとごめんな、と瞼をめくれば真っ白や。







「…流星、最近ご飯食べてんの？」








そう言えば楽屋で何かを食べているのを最近は見ていない。








シャープになった輪郭。








前より線の細くなった腰周り。









もっと早くに気付いてあげるべきやった。









小さく首を横に振る流星をみて後悔した。








「、だいじょぶやから」








はよせな次の曲遅れるで、と俺の腕から抜け出して振り返りもせずに衣装から袖を抜いた。









「…あかんくなったら、隣おいで」








今の流星に何を言うても無駄なんは分かり切っとる。








せやからせめて、いざと言う時に頼ってくれるように。








舞台からは大吾が煽る声が聞こえていた。

3→←まさちゃん

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