136話 ページ6
高級宅ばかりの並ぶ中、道路から少し離れたところ
――向こうに5メートルくらいの低めの門が見える。
門の中にあるのが、先輩に言われた通りの家だ。
E「あ、あれかな?です?」
『ネームプレート見に行こうか…』
神無なんてそうそうある名字でもない気がするから。
「『……』」
あった。いやぁあったよ。
太陽をまぶしく反射するシルバーのプレートに掘られているのは“KAMINASHI”の文字。
間違いないよこりゃあ。
私と同じかそれ以上に、空いた口のふさがっていないいぶくんをつつく。
E「ふぁ?」
『ほら、押してよ』
E「えっ」
途端ぶんぶん首を横に振る彼の後ろに隠れる。そのまま背中を押すと、さらに振る。
E「先輩ずるいよやだよ僕絶対絶対やだよ」
『私だっていやだよお願いだよいぶくん男でしょ』
E「インターホンは女子でも押せるでしょ!?」
しばらく押し問答するうち
―――ガシャ
シャーと音をたてて門が半分ずつ横に空いて行く。
はっとして後輩の背中から門の中を覗くと、白いシャツにジーンズの男性が歩いてくる。
「家の前でいちゃいちゃしてないでくださいよ」
『けけさんまぶしいですよ…』
E「まぶしい…」
K「え、何が」
そりゃもう家とかそのまっ白いシャツだとか。
家の中に案内されてからもそれはそれは驚きの連続だったわけだけど、それを全部口にしようもんなら果てしないような気がするし、ボキャ貧な私はさっきから「すごい」と「きれい」しか言っていない。
隣のいぶそは「でっけー」しか言ってない。似たもん同士だ。
来る途中に何度か使用人さんっぽいひとたちに挨拶をされ
慣れないながらに会釈を返して行くうち、やっと1つの部屋の前で止まる。
K「リビング。テレビとかはない方の、どっちかというと応接室見たいな感じだけど」
テーブルはこっちの方が大きめなんだ
ドアを開ける。おさえていてくれる先輩にお礼をいいながらいぶくんと続いて中に入ると
大きな大きな窓から日が射して、とても明るい。
白い床にガラスのテーブル
それを囲むように、お誕生日席の位置2つも合わせて10のイスが置いてある。
好きに座ってとうながされておどおどしていると、ふとくすみ金髪の彼が言った。
E「けけさんこれ、ケーキ、みなさん…って何人いるのかわかんないけど、」
『め、召し上がってください…』
K「え、ありがと」
あっけにとられて口が開きっぱなしの私たちを、テーブルの端の2席に向かい合わせで座らせた。
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柑橘(プロフ) - れをるちゃんよく頑張った!お疲れ様!といいたいです。あいすちゃんの過去も明らかにされてこれからどうなっていくのか楽しみです! (2015年9月1日 6時) (レス) id: f26fc3b7aa (このIDを非表示/違反報告)
モノクロメロディ―。(3人目)@ついった(プロフ) - 美音-ミオン-さん» ボクもこれからこつこつやっていこうと思います。(明日から学校) (2015年8月31日 19時) (レス) id: 1b9f958ee6 (このIDを非表示/違反報告)
美音-ミオン-(プロフ) - えっ、、部活青春!!ちなみに夏休みの宿題はおわりませんでした!! (2015年8月28日 22時) (レス) id: 0c8448ac7c (このIDを非表示/違反報告)
美音-ミオン-(プロフ) - 甘えたくーらーくんが!!本当は最初からいぶそ応援するつもりだったけど、話が進むごとにちゃんくらとちゃんゆも応援したくなってきて…やばいです!個人的にちゃんくらと似てるので共感しました (2015年8月20日 11時) (レス) id: 0c8448ac7c (このIDを非表示/違反報告)
りを(プロフ) - うわああああ甘えたくーらー可愛いいいいいい………そらるさんここで登場とか(笑)凄いって思っちゃったけど(笑)S!Nくんのキャラ好きだなぁ(*°-°)れをるちゃんどうなったのすげーどきどきはらはら中……(-_-*) (2015年8月15日 13時) (レス) id: bcc7e5ddb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モノクロメロディ―。@ついった | 作成日時:2015年5月6日 20時