金田一少年の事件N 〜銀幕の殺人鬼〜

全シーンを撮り直したわけは？ ページ41

私たちは映写室を後にして、外に出ると美雪はこんなことをいい始めた



美「蔵沢先輩必死だったんだと思う。

蔵沢明の孫だからって、周りから期待されてて、

だからいい映画を撮らなきゃって、無茶な撮影して」

真「だからって、人を殺したら最悪だろ」

美「そうですけど･･･私蔵沢先輩が犯人だと思えなくて」

あ「私も美雪に同意」

美「A･･･」

竜「A先輩まで何言ってるんですか！あの人の遺書、見ましたよね？」

あ「あれは蔵沢先輩の遺書かもしれないし、犯人が書いたのかもしれない。

誰だってあんな遺書は書けるってことだよ」


まぁ、まだ蔵沢先輩が犯人じゃないなんて確信できること、何も分かってないけど。




剣「一！2年前、本多影行っていう青年の捜索願いがでた。

まぁ結局見つからなかったから、
捜査は打ち切られたけど。

あ、それとな、これ！」


剣持さんが取り出したのは、何かの日程表だった。ところどこらに書き込みがある。


剣「蔵沢くんの自宅から見つかった不動山町に確認すると、

1度だけって約束で、建物の足場を飛ぶシーンの許可を出したそうだ。

まあそこで、その本多って子が転落死したんだけど、

あのシーンだけは取り直しがきかないから、仕方なく生かしたんだろうな」


紙の裏を見てみると、赤色で、全シーン真田で撮り直しという書き込みがあった。


一「あれ？」

美「どうしたの？」

一「なんでスタントマンが死んだからって、全シーン真田さんで撮り直す必要があったんだろ･･･」


確かに言われて見ればおかしい。

スタントマンっていうのは、危険なシーンを代わりに演じる訳であって、

顔は出すはずがないから、別に他の危険なシーンだってそのまま本多さんの映像を使ったらいいはず。


あれ、でも･･･本多さんがスタントマンじゃなかったとしたら？



あー、もうわかんない！


私が頭を抱えて考え込んでいると、大勢の生徒の中から宅配便の人が現れた。


配達人「すいません、映画研究部にお届けものなんですが」



あ「ね、一。何が届いたか見に行かない？もしかしたら、何か手掛かりがあるかも」

一「そうだな･･･行くか」

黒河さんが犯人？→←現実となった呪い

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