SHORT STORIES from THE RAMPAGE

Shogo Iwaya ページ5

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( 幼馴染 × 片想い )




THROW YA FIST 大阪公演



格好良かった。



本当にその一言に尽きる。



翔吾がアーティストとして、しかも自分達の単独公演で、この大阪城ホールに立った瞬間に立ち会えたことを本当に幸せに思う。



《Aには絶対見てもらいたい。》



そう言って、関係者席を用意してくれた翔吾。


勿論自分でチケットを応募して用意してたけど、その分は母に譲った。


かくいう自分はEXPG大阪校のダンスのインストラクター。


家がお隣で、同い年で、赤ちゃんの頃から一緒だった翔吾と一緒に入校してそのまま。


それなりにMVの出して頂いたりLIVE出演させてもらったり、色々経験したけど、デビューしたいという願望は抱かなかった。


けど、一緒にダンスを始めた翔吾は、EXILEさんになりたいと夢に向かって走って行って。気が付けば物理的にも精神的にもどんどん遠い存在になっていて、最近は画面を通してでしか見れなくなった彼は、垢抜けて別人みたい。


夢に近付きながら有名になって行く姿は嬉しいけど、会えなくなって寂しいっていうのは正直な気持ち。



公演前、翔吾から《面会室で待ってて》と連絡があって、今は待機中。



ガチャ、とドアの開く音がした方を向いたら



「陣さん！」

「ごめんなあ、翔吾やなくて！」

「いえ！お疲れさまでした！旗、めちゃくちゃ良かったです！」

「ありがとうな。明後日PG行くからよろしくな！」

「はい！お待ちしております！」



またガチャ、と音がしたと思ったら



「よっ！」

「壱馬くん！お疲れさまでした。」

「はい。これ使い？」

「ありがとう！」



メンプロのKKブランケットをプレゼントしてくれた。

羽織ったりして壱馬くんに写真を撮影されたりしているうちに、海青くんと拓磨くんも来てくれて、大阪校の同窓会みたいになって来た。


しかし、肝心の翔吾が来ない。



またドアの開く音がして、



「あー！なんでみんないるんですか！」



やっと、翔吾の登場。重役出勤かよ！



「え？なんで？なんで？A来るなんて言うてないのに。」

「そらな？」

「分かりますよね？」



陣さんと壱馬くんが顔を見合わせてなんか言ってるけどよく意味は分からず。


陣さは「まあ、あとは若いお二人で。」なんて言いながら、３人を引き連れて出て行ってしまった。




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