�� ページ11
｢タカ丸、起きてたのか｣
｢あ、凪彦くんおかえり。へへっ、ちょっとキャパオーバーしちゃった。誰が運んでくれたのかな？｣
｢ん？俺だが｣
｢えぇ！？重くなかった？｣
タカ丸はポッと頬を赤らめて、布団の上から申し訳なさそうに凪彦を見上げた。
｢可愛い事気にするんですね｣
｢か、かわ！？｣
｢別に普通の重さでしたよ、余裕で抱けました｣
｢ちょっとその言い方は誤解を生むよ〜……｣
凪彦が手を口許に持ってきてクスクス笑ったので、タカ丸はワザと誤解を生むような言い方をしたんだと気がついた。
頬をプクーとふくらませたタカ丸を見て凡そ歳上には見えないなと凪彦は失礼ながら思った。
｢そうだタカ丸、一応顔は拭いたんだが体が汚れて気持ち悪いだろ？風呂に入っておいで｣
｢え？顔も拭いてくれたの？ありがとう。凪彦くんはお風呂に入らないの？｣
｢あぁ、俺はこれから夕餉の準備とまだ汗をかく予定があるから後で入るよ｣
凪彦は斜め上を見て思案すると、長屋のドアをスパンッと開けて外へ出た。
長屋前に何故かある穴を覗き込んで声をかける。
｢喜八郎｣
そう呼びかけると穴の中から声が聞こえた。
｢なぁに凪彦｣
｢喜八郎、もう夕餉前だそろそろ穴を掘るのはやめておけ、滝夜叉丸が叱りにくるぞ｣
｢え〜…｣
｢それと、あそこにいるのはタカ丸さん。かくかくしかじかだから彼にお風呂の場所と作法を教えてあげてくれないか？作法委員｣
｢はぁい｣
喜八郎は全く仕方ないな〜と言って踏鋤のふみこちゃんを肩に担いで自室へ向かっていった。
｢タカ丸、喜八郎が色々教えてくれると思うから、アイツに聞いてくれ。面倒くさそうな顔をしたりするがアレがデフォルトだ、気にしなくていい｣
｢う、うん。わかった｣
｢案外かわいい奴だから奇を衒わなくていい｣
タカ丸に小袖を手渡しながらそう伝える。喜八郎は不思議なやつだが、あぁ見えて可愛らしいところがあると凪彦は思っている。喜八郎がタカ丸を迎えに来て二人が風呂に消える。
彼らの見送りに手を振っていた凪彦は目を閉じてゆっくりため息を吐いた。
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墺士(プロフ) - めがねさん» コメントありがとうございます〜！頑張ります！！ (12月6日 22時) (
レス) @page41 id: c1f6311194 (このIDを非表示/違反報告)
めがね - 天才すぎる〜(*^^*)読んでてめっちゃ楽しかったです！更新頑張ってくださいね！ (12月6日 21時) (レス) @page41 id: 38b00d3ad6 (このIDを非表示/違反報告)
墺士(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます！がんばります！ (11月20日 0時) (レス) @page18 id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 面白いです！続きが気になります！ (11月19日 23時) (レス) @page18 id: 0c097a829e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年11月12日 0時
