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<<the past>> ページ37

智にいが目を覚ました次の日、


俺は、知ることになる。








退屈な授業を終えた、つかの間の休み時間

そいつはやって来た。

「なあ和也、

お前の兄ちゃん入院してんの?」




そいつは後ろに数人の女子を連れ、

潤くんと喋っていた俺の目の前に立った。



...まあ、モテたんだろうな。

○○くんは私のものよ!的なやつだ。

実はこれ、このクラスじゃ当たり前の光景だった。



こいつの名前は、熊田正義。

父親が有名な弁護士なんだと彼は言っていた。

まあ小2の俺たちになんざ、

弁護士が何かなんて分からなかったけれど。



そこそこの付き合いはあったものの

あっちから話しかけてくることはあまりなかった。



「なんで知ってるの」

「母さんが言ってた。」

「...」

彼の母親はお喋りなことで有名だった。

だから基本、こいつの自慢しているネタは全て母親の受け売りである。


だからこれ以上の話なんて、


出てこないと思っていた。







「くるまいす、ってやつになるんだろ?」

「「...え...?」」

隣にいた潤くんと声が重なった。



「え、ほんとじゃねえの?」

苦笑いしながら熊田は言った。

「そんなの嘘だろ!!」

潤くんが勢いよく立ち上がったと思うと

熊田の肩を掴み揺らした。

「ちょっとじゅんくん!

まさよしくんにそんなことしちゃダメでしょ!!」

掴みかかった潤くんに対して後ろの女子達がキャイキャイとやじを飛ばす。


「お前の情報なんてうそだ!!いっつもそうだろ!」

「はあ?

あんなにひどい事故だったんだろ!

歩けなくなっててもおかしくねえよ!」


「うるせえ!!口出すな!!」


子供の喧嘩だ、すぐにヒートアップした。

熊田が潤くんを押し倒し、馬乗りになった。

と思いきや潤くんも負けじと熊田に掴みかかった。


途中で先生が入ってきてなんとか収まったものの、


俺の頭のなかでは、

あいつの言った言葉が、

延々とループしていた。

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羅瑠亜(プロフ) - しば☆さん» そうなんです!私もこれ、投稿してから気付きまして、お話の一番最後に謝ろうかな~と思ってあえて直しませんでした。じっくり読んでくださるなんて感激です(T T)ありがとうございました! (2015年12月27日 5時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
しば☆(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!読み返してて思ったんですが、3の潤くんの先輩のパスが~ってやつなんですけど、これって高3設定ですよね?間違ってたらすみません!(TT) (2015年12月27日 2時) (レス) id: ff7e12661e (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます(*^^*)嬉しいかぎりです♪これからもどうぞよろしくお願いいたします^^ (2015年12月23日 22時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 初めまして。とても素敵なお話しで、いっきに読ませていただきました。更新は大変だと思いますが楽しみにしています。 (2015年12月23日 21時) (レス) id: 0ef3f92166 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» 落花に引き続きありがとうございます。頑張ります!(^-^) (2015年12月13日 20時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2015年11月24日 12時

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