<<the past>> ページ32
ただふらふらと、言われた番号の部屋へ行くと
機械に繋がれた人、がいた。
ぴっぴっという音が一定のリズムで鳴り響く。
当時の俺は、それがなんの音か分からなかった。
うるさい、としか思っていなかったのだ。
音と一緒に動く機械に映し出される線を、ぼぅっと見ていた。
突然マサキがわっと泣き出した。
「うああああッさ、とにッヒック...ぁあ...」
そんなマサキの肩に手を置きとん、とんと叩く父さんは小さく"大丈夫だ。"と呟いた。
マサキがこんなに泣く所を見たのは、久しぶりだった。
...この人は、さとにぃじゃない。
でも、顔をじっくり見れば見るほど
彼だと、認めてしまう自分がいて。
よく分からない大きな機械と
彼をつなぐ管。
あまりにも多い管を見て、
ぐっと下唇をかんだ。
「...きょうは、帰るぞ」
しばらくしてからいつもより覇気のない声で言った父さんは
いつのまにか寝てしまった潤くんを抱き抱えていた。
時計を見れば。
いつもは決して夜見ることのない時間。
そう思うと、自然と瞼が重たくなってきて
いつのまにか俺は眠りについていた。
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羅瑠亜(プロフ) - しば☆さん» そうなんです!私もこれ、投稿してから気付きまして、お話の一番最後に謝ろうかな~と思ってあえて直しませんでした。じっくり読んでくださるなんて感激です(T T)ありがとうございました! (2015年12月27日 5時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
しば☆(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!読み返してて思ったんですが、3の潤くんの先輩のパスが~ってやつなんですけど、これって高3設定ですよね?間違ってたらすみません!(TT) (2015年12月27日 2時) (レス) id: ff7e12661e (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます(*^^*)嬉しいかぎりです♪これからもどうぞよろしくお願いいたします^^ (2015年12月23日 22時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 初めまして。とても素敵なお話しで、いっきに読ませていただきました。更新は大変だと思いますが楽しみにしています。 (2015年12月23日 21時) (レス) id: 0ef3f92166 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» 落花に引き続きありがとうございます。頑張ります!(^-^) (2015年12月13日 20時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2015年11月24日 12時