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「あ、...かず待って...」
俺はゲームを持ったまま立ち上がり、
リビングを出た。
後ろで呼び止める声がしたが、
そんなの、知ったこっちゃない。
...俺の、自由だ。
兄が一人帰ってきただけで...馬鹿馬鹿しい。
階段をのぼっていく。
...彼はこの階段までも
一人ではたどり着けない。
彼の細い足が、脳裏に浮かんだ。
自室に戻ると、ベッドに勢いよくダイブした。
スプリングがきしんだが気にしない。
...今日は...疲れた。
いつの間にか、
目を閉じていた。
...。
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足の早い少年が、
校庭を走り回っている。
ユニフォームが彼の走るリズムに会わせて揺れている。
...彼はアンカーだ。
コーナーを回り、
あとはゴールを目指すのみ。
沿道の応援も、大きくなっていった。
少年は笑っていた。
笑顔は、
優しかった。
しかし、
先ほどまで勢いのよかった少年は、
突然地面に倒れこんだ。
.
.
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足を、何かに引っ張られている。
少年は逃げようともがいた。
が、なかなか足は腕から抜けない。
そこで、気が付く。
足を引っ張っていたのは、
「うああああああああ!!!」
幼い、自分の姿だったことに。
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羅瑠亜(プロフ) - しば☆さん» そうなんです!私もこれ、投稿してから気付きまして、お話の一番最後に謝ろうかな~と思ってあえて直しませんでした。じっくり読んでくださるなんて感激です(T T)ありがとうございました! (2015年12月27日 5時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
しば☆(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!読み返してて思ったんですが、3の潤くんの先輩のパスが~ってやつなんですけど、これって高3設定ですよね?間違ってたらすみません!(TT) (2015年12月27日 2時) (レス) id: ff7e12661e (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます(*^^*)嬉しいかぎりです♪これからもどうぞよろしくお願いいたします^^ (2015年12月23日 22時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 初めまして。とても素敵なお話しで、いっきに読ませていただきました。更新は大変だと思いますが楽しみにしています。 (2015年12月23日 21時) (レス) id: 0ef3f92166 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» 落花に引き続きありがとうございます。頑張ります!(^-^) (2015年12月13日 20時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2015年11月24日 12時