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#47 申し訳無さと、暖かさ。 ページ47

自分の想いに気付いて。

というか気付かされて。



アイツの想いも知って。





・・・多分、それからだ。






「ぇぐッ・・・」






会っても居ないのに


花を吐くことが、多くなった。







その時いつも頭にあるのは奴の顔。





考えてるつもりはない。


それでも考えている。




考えようとしていない。


それでも考えてしまう。







・・・嫌でも、脳裏をよぎる。








「はっ・・はぁ・・・ッ」





掌に咲き誇る花。




こんなにも綺麗なのに


こんなにも美しいのに――――









こんなにも、醜い。









 



「A・・・、大丈夫か?」





突然聞こえた声に一瞬肩を震わせた。



目を向けてみると、そこには銀さんの姿。





「・・なにさ陰気臭い顔して
 らしくないじゃーん」





暗い表情をする銀さんに
心配ない、そう伝えるように笑顔を向けた。




銀さんは口を開かないまま、私を腕の中に収めた。


予想もしなかった出来事に、目を見開く。






「銀さん・・・?」


「・・・・無理すんなよ」






耳元で聞こえる、切ない声。


心に、罪悪感が募っていった。






「苦しいんだろ、泣きたいんだろ・・・
 ・・・なのに、そんな無理して笑われたら・・俺だって余計に苦しくなる・・・」






ぎゅっと、強く抱きしめられる。

暖かい体温が、私の目が涙を滲ませた。






「心配すんなって言われても、すげェ心配なんだよ
 お前がこんな苦しんでんのに、なにもできねェなんて・・・」



「・・・・そんなこと、ない」






なにもできてないなんて、そんなのありえない。






「銀さんも、皆も・・・すごく支えてくれてる
 それだけで私、嬉しいもん」






見えてはいないだろうけど、笑顔を浮かべた。


銀さんは、何も言わない。





「・・・ていうか、そろそろ離して!
 ほら、花に触ってないよね?」



「あ、あぁ」





無理に引き剥がすと、驚いたような様子。


私はもう一度笑ってみせた。









「銀さん、ありがと」




銀さんも、まるでお父さんのような笑顔を私に向けた。

#48 許せない笑み→←#46 私の中の理想



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冬華 - 面白いのですが、誰が何を喋っているのかよくわかりません、総「」や、あ「」とかにしてもらえると嬉しいです。 (2015年4月23日 20時) (レス) id: 1303c8d21f (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - kotoさん» あ、いえそっちはいっちゃダメですよ帰ってきてください!!!Σ(´∀`;) まだまだ生きないとダメですよ!← (2015年1月3日 9時) (レス) id: adbd147c45 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - はーい  神(もう一人の方)の方逝ってきまー← (2015年1月3日 9時) (レス) id: 57a791093e (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - kotoさん» URLが切れてしまって・・・:(;゙゚'ω゚'): あ、あとチャットにならないように気をつけましょうね!(念のため←) (2015年1月3日 9時) (レス) id: adbd147c45 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - ツイッターで呟く 「神発見」http://uranai… (2015年1月3日 9時) (レス) id: 57a791093e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/  
作成日時:2014年10月11日 21時

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