No.73 ページ24
並ぶ……？
「そうだな、目安はラボカー1台分、貴様ら前の人間と等間隔で並べ！！」
と龍水に指示される。
そっか、それで時速を求めて……
千空くんなら、やってくれるだろう、必ず。
龍水に降ろしてもらってラボカー１台分をざっと測り、龍水の後ろに並んだ。
「手ェ伸ばせ光の方によ！指先から石化始まったら反対の手で合図すんぞ！
合図が順番にズンズン上がっていく、それを見りゃ千空なら測れるだろ、自分とこに光線が届くジャストタイミングがよ…！」
そう言われて、前に手を伸ばす。
向こうに、石化光線が見える。
指先に精神を集中させていると、急に龍水に話しかけられた。
「A。」
「どうしたの？龍水。」
私と同じ方向を見ている龍水とは、目が合わない。
石化光線は迫ってきている。
そんな状態で、何の話だろう。
「愛してる、この世界の誰よりもな。」
「え？」
聞き返す前に、目の前の龍水は石化した。
そして1秒も立たぬうちに私の指先も、石化し始める。
素早く、手を挙げた。
これで私の役目は終わり。
千空くん、信じてるからね。
必ず、絶対に勝って。
龍水に、聞かなきゃいけないことがあるから。
さっきの言葉の意味を。
そして、数千年前と同じ。
私の視界は真っ暗になった。
何も見えない、聞こえない、感じない。
でも、分かってる。
科学王国の誰かが起こしてくれる。必ず。
前と同じように、龍水のことでも考えて待とうかな。
そう思い、龍水のことを考える。
“愛してる、この世界の誰よりもな。”
…………いや、大人しく寝るか…？
龍水のことを考えようとしてもあの言葉しか思い浮かばなくて、心臓の音なんて聞こえるはずがないのにドキドキしている気がする。
あれは……告白、として受け取っていいのだろうか。
あれは無かったことにして、自分の心にだけ仕舞えないかな。
龍水の隣に私なんて、そんなの……
あーもう、だめ。
もういいや、寝よう。
あとのことは、あとで考えよう。
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Ryura(プロフ) - みぃ太郎さん» みぃ太郎さん！前回から引き続き応援ありがとうございます！更新頻度…落とさないように暇を見つけては書いて頑張りますね！ (7月8日 20時) (
レス) id: 0da83e0eed (このIDを非表示/違反報告)
みぃ太郎(プロフ) - 更新頻度高くて嬉しいです！これからも応援してます！！！ (7月8日 18時) (レス) id: a1ad5150ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ryura | 作成日時：2023年6月30日 22時
