おはよう、今日も好きです。《赤》

#3 不器用なのに優しい。 ページ3

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『終わったー！
はあ、やっと重岡に会える…』

「…もう怖いわ」

『え、なに？』

「なんも」

『そう？』





午前の授業が終わっての第一声がこれ。
もう本当に重岡に会いたい。

結の言ったことは聞こえなかったけど、とりあえず重岡に会いたい。


午後の授業を頑張るためにも。





『あー、もう本当に好き』

「…」

「廊下のど真ん中で愛の告白なあ。
よかったやん、しげ。今さらやけど好かれてんで」

「もうほんまに迷惑…」

『あ、重岡。お昼一緒に食べよ！』

「嫌や。神ちゃんと食べるし」

『なんで？よくない？食べよーよ』

「まあまあ、そこら辺にしときなって。
周りみんな見てるから」





む、諦めないもん。


断られるのもその理由も毎日一緒だけど、結局いつも重岡が折れて一緒に食べることになる。





『ねー、お願い』

「嫌や」

『お願いってばー』

「嫌や」

『本当にダメ？』

「…わーったって！うるさいわ！」

『やった！』





ほらね。結局重岡が折れる。

こんな優しいところも好き。





「うちらはなにを見せられてるんだろうね」

「新手の漫才とか」

「神ちゃん最高」

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