聞いてよ H17 ページ10
みやびさん request
「ねぇねぇねぇ!私の話、聞いてる?」
「んー、聞いてるー。」
そう言いつつも雑誌を離さない翔くん。
「ねぇー、聞いてないでしょー。いーわーさーきーしょーうーさーんー!!」
「なーあーにー」
くそぅ。手強いな。いつもならこの辺で諦めて相手してくれるんだけどなぁ。
さぁ、次の手だ。押してダメなら引いてみろっていうもんね。
「ふんっ!知らないもん!翔くんにとっちゃ私なんて雑誌以下なんでしょ!!もう、知らないっ!」
「そんな事ないよ。」
そうは言ってるけど手は全然雑誌から離れない。何なの?翔くんの手は雑誌と付き合ってるの?
「むー……ねぇまだ?」
「まだかな。」
私のお願いもバッサリと切られた。せっかく練習した上目遣いだったというのに!翔くんと喧嘩したときに使おうと思ってたのになぁ……。まさかこんなにも早く使えなくなるとは...。
よし。こうなったら最後の最後の最後の手段だ。腹を括ろう。
「ねぇ……翔くん?雑誌じゃなくて...私を見て?」
たまたま今着ているのがシャツにスカートだったから出来る技。
いつもよりちょっとだけ多くボタンを開けて、座った状態ですこーしスカートを捲りあげる。
「お願い。私じゃ...だめ?」
すると暫くどっちも動かないままだったので非常に気まずい空気が漂った。
やばい、失敗だったかもしれない。ものすごく気まずい。
「…………A」
「は、はいっ!」
なんだか名前を呼ばれただけなのにすごく緊張してしまう。
「それは、誘ってると解釈するからね。」
「へ?」
するとひょいっと持ち上げられて横抱きにされた。流石、野球選手!……じゃなくてぇえええ!!
「誘ってるって確かにそうだけどそういう意味じゃないし、横抱きとかお姫様抱っこじゃんか、むっちゃ恥ずいし、てか、誰も寝室に連れてってなんて言ってなーい!!」
「はぁ……突っ込み多すぎ。ちょっと黙ってて。」
そう言って唇に落とされたキス。
「ちょ、翔くん!?何考えてるの!?」
「何って……。」
そう言いながら私をベッドに落とし、素早くボタンを外していく翔くん。
「ちょ、待っ。」
「待たない。」
私のボタンを全部外し終わってから、翔くんが自分の着てたシャツを脱ぎ捨てて言った。
「誘ったのは、A...だもんな?」
バサりと床に服が落ちる音と共に、私は自分の負けを認めました。
*
「そう言えば、何が言いたかったの?」
「……色々ありすぎて忘れた。」
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こころ - こころです!はじめまして!埼玉西武ライオンズの金子侑司選手のリクエストお願いしてもいいですか?年上彼氏って設定でお願いします! (2019年4月20日 2時) (レス) id: e8384e56c4 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 梶谷選手が好きなので、パスワードの話は笑っちゃいました。カープの安部友裕選手の話をお願いします(彼は背番号6です) (2018年8月27日 6時) (レス) id: e1494134c3 (このIDを非表示/違反報告)
とっぽ(プロフ) - 初コメント失礼します!いつも楽しく見させて貰ってます。リクエストなんですけど、今永昇太選手で、甘々彼氏っていうのをお願いします!これからも頑張ってください!! (2018年8月3日 23時) (レス) id: 5c3fe8aaca (このIDを非表示/違反報告)
ぺとる(プロフ) - 雪さん» requestありがとうございました。ヤキモチ、とは程遠いお話になった気もします…w ギャグ路線に走ったお話ですが楽しんで頂けたら幸いです。 (2018年3月6日 23時) (レス) id: ddc15b59fd (このIDを非表示/違反報告)
ぺとる(プロフ) - 彩凪さん» ご指摘、ありがとうございます!全く気づいていませんでした、お恥ずかしい…これからも何かあったらよろしくお願いします。 (2018年3月5日 17時) (レス) id: ddc15b59fd (このIDを非表示/違反報告)
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