−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

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しかしこの状況、一向に埒が明かない。お姉さんが諦めてくれりゃいいんだけど、諦めるどころか「なんだこの程度の彼女なら私らイケるんじゃね？？」とむしろ火に油を注いだ気がする。なんてことしてくれたんだこの後輩は。




『なぁ恵よ。私がいると悪化するからさ、ここは腕を離したほうがいいんじゃねーの？』

「Aさんさっきからやたら離れたがってますけど見られたくない人でもいるんですか」

『ｴｯ！？えーっとですね、実は彼氏がい』

「嘘ですよね？？？(ド低音ボイス)」

『ハイ嘘ですすみませんでした』




ヤダもうこの後輩怖い。彼氏っつった瞬間、目からハイライトが消え、私の腕を掴む手の力が強まったんだけど。そんなに彼氏いてほしくないのか？？お？？？



っていうか本当にどうしよう、余りに遅いと憂太達が心配して探しに来る気がする。そういや憂太ってあの後ちゃんと助けられたんかな。棘とかが悪ノリして悪化してなけりゃいいけど。



この状況をなんとか切り抜ける為、私はこれ以上ないほどに頭をフル回転させた。なんか、こういう状況今まで読んだ漫画になかったか？

………あ、そうだ。前の高校で、一般人の友達(少女漫画脳)に借りた(というか無理矢理読まされた)漫画にこんなシーンがあった気がする。確か彼女ちゃんがナンパされてる時に彼氏くんが助けにくるんだよね。あれはどうやって追い払ってたっけな……。



そして1つの作戦を編み出した私は、その作戦を決行しようとして……恵に腕を掴まれたままだということを思い出した。このままでは作戦が決行できない。仕方なく、恵に声をかける。




『恵。ちゃんとあのお姉さん達追い払ってあげるから、少しだけ腕離してくんない？』

「嫌です(即答)」

『信頼0じゃねぇか』




信頼度マイナス吹っ切ってんじゃねこれ。一体何をやらかした過去の自分。



とは言え離してもらわないと作戦が決行できないので、じーっと目線で訴える。すると、ようやく信じてもらえたのか、「裏切ったらハーゲンダッツ」という発言と共に渋々といった感じで離してくれた。それはそうと、代償が少し重くないですか？？

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