４話 ページ6
手を合わせ、墓に向かって語りかけるが
返ってくるのは相変わらず、静寂だけ
『スパルタクスッ……！』
彼の顔を思い浮かべ、目に涙がたまる
ダメだ、こんなよとこで泣いていられない
まだ、彼との約束を守れていないのだから
『今日は、ありがと。また、来るね。』
私は持ってきていた花束と洋菓子を墓にそえると
我々国の軍基地へと戻ろうとする
ふと周りを見渡したその時、
見覚えのある名前が掘られた墓を見つけた
『八雲、紫……。』
≪ykr「Aちゃん！！」≫
エーミール様の補佐を務めていた少女
彼女の名前は八雲紫
入隊して一年で幹部補佐に抜擢された超エリート
なんでもエーミール様の教え子だったらしい
『紫さんが亡くなって、もうすぐ一か月か……。』
軍基地の中へ戻り、朝渡された書類をしていると
耳につけていたインカムに連絡が入る
赤く光っているということは、
書記長のトントン様からの連絡だろう
tn＜Aさん、もう戻っとるか？＞
『はい、今は部屋で書類をしていますが……何かありましたか？』
インカムの通信に出ると
案の定トントン様からの連絡だった
彼は毎月、私がスパルタクスの命日に
墓参りをしに行っていることを知っている
このことを知っているのはトントン様と
グルッペン様とコネシマ様だけだ
tn＜あぁ、実はＰ国に宣戦布告されたんや。＞
『Ｐ国って確か、先日オスマン様が外交に訪れた国ですよね？』
tn＜その通りや、無理な願いをされたから切ったんやけど……まさか宣戦布告してくるとはな。＞
Ｐ国といえば、わが国と
そこそこ仲が良かったはずの国だ
一年前に総統様が代わるまでの話だけど
tn＜と、言うことで至急会議や。30分以内に会議室に来てくれへんか？＞
『了解いたしました、すぐに向かいます。』
私はトントン様にそういうと
インカムを切り、駆け足で会議室に向かった
『失礼します。』
tn「お、Aさん。」
―５話へ続く―
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零音。(プロフ) - 読者のみなさん、ご理解の方宜しくお願いします。 (2022年3月28日 17時) (
レス) id: 8930c92e10 (このIDを非表示/違反報告)
零音。(プロフ) - 最近現実主義になってきた秘瀬派咋アイカ。さん» コメント有難うございました！褒め言葉、有難うございます笑 (2022年3月15日 14時) (レス) id: 653397596e (このIDを非表示/違反報告)
最近現実主義になってきた秘瀬派咋アイカ。(プロフ) - 最高でした……最後の夢主ちゃんが呻いたのも意味深だしhtが｢俺の＿＿＿｣ってうのも意味深だし……めちゃめちゃ考察とかもしがいがあります（）最高でした！（2回目） (2022年3月15日 12時) (レス) @page47 id: ab708b7787 (このIDを非表示/違反報告)
らいらい(プロフ) - 零音。さん» 久しぶり泣きましたよ‥あでも御無理せず!気長に待っております! (2022年3月13日 22時) (レス) id: 175d24af46 (このIDを非表示/違反報告)
零音。(プロフ) - らいらいさん» コメントありがとうございます！最後の方は僕のモチベが上がればいつか作ろうと思ってます……。最後まで読んでくださって本当にありがとうございます！ (2022年3月13日 22時) (レス) id: 8d95897390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零音。 | 作成日時：2022年2月14日 19時
