【文スト】憂鬱【太宰治】

さよならが五つ。［レン］ ページ5

◆
「あっ、こんにちは太宰さん」
「こんにちは。……隣いい？」
「いいですけど……サボりですか？なら国木田さんに土下座してきて下さい」
「えー……」

Aの隣に太宰は腰掛ける。淡い黄のブラウスにピンクのカーディガンは春を彷彿とさせた。太宰はAの姿に満足して公園のベンチの横に座る。

「私のどんな処が好き？」太宰が云った。
「全部。じゃあ、私のどんな処が好きですか？」
「度胸とか、顔とか」
「結論を」
「凡(すべ)て」

淡白な会話だった。しかし、幸福に満たされたAからすれば些末な問題だ、ただただ、一緒に居られる倖せを、僥倖を、噛み締めては吸う必要のない息を吸う。

必要なんて語らない。騙らない。

ただ、存在意義が必要なのだ。

彼の横に居たい。隣で生き続けたい──否。息続けたい。死んでいるのだ。生きるなんて今更望めぬ希望を胸に抱こうとすればするほど胸に云い知れぬ痛みが積もる。

「死にたいですね」
「そりゃそうさ……今更、何を云うんだい？」
「最終確認ですよ」

死んでるけど。

◆◆◆
レン節炸裂注意報流しまくっていいですか？
アホやないの……次は現世に降り立つ神、もふちゃんです！！あーもう！！全裸待機！！

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