【stxxx】シェアハウス！PART３！【短編集】

シェアハウス！【想い】桃赤(中心)、橙紫、黄青 ページ21

赤愛され(兄弟愛、メンバー愛)、桃赤、橙紫、黄青要素含みます。


赤Side,


桃「俺、外で食べてくるわ。」


ﾊﾟﾀﾝ


そう言い放って俺達の家から出て行く彼。

少し前までは大人びた笑顔を、あたたかな手を。

俺に与えてくれていたのに。

少し前までは、俺をご飯に連れて行ってくれたのに。






思えば、いつからだろう。

彼が、愛を、想いを、甘さを。

与えてくれなくなったのは。

１週間前？１ヶ月前？２ヶ月前？

考えれば考えるほど、頭は黒い霧に覆われていく。


赤「おかしいなぁ………………、俺は、大好きなのに。」


冷たい地獄のような日々が。

この日から、１ヶ月以上続いて。

俺の中で、プツリと音がして。

何かが、壊れたような気がした。









桃「あっ……………………、まだ、寝てねーの？」


いつも通り、いつも通りなんだ。

ここ最近、ずっと。

変わらない言葉、変わらない態度なんだから。

今更、傷付くなよ……………。


桃「はっ………………？何泣いてんだよ？」


もう、疲れちゃったんだ。

もう、我慢できない。

もう、待てない。

我が儘で、ごめんなさい。









さよなら、大好きです。





赤「さとちゃん。今までありがとう。」

桃「なに、、、？逃げんの？」

　「お互い忙しいんじゃん、なに自分の思い通りにならないからって。」




　「ﾁｯ…………………ちょっと頭冷やせよ、めんどくせぇ。」


彼は、机を蹴って作業部屋へ閉じこもってしまった。

彼が軽く蹴った机から、薔薇のガラス細工が落ちて。

高い音を響かせて割れた。

運悪く、破片が俺の足に飛んで。

赤黒い血が流れる。



彼との日々は優しかった。

甘かった。

暖かかった。

愛に、溢れていた。

もう、いいのかな？


飛び散った破片を片付けて。

細かな破片は、彼こだわりの家電で吸い上げる。

２人で選んで、ご飯を食べた机に。

「彼の色にぴったりだ」なんて。

勢いで買ったメモ帳を置いて。

彼がくれた赤い万年筆で、メッセージを残す。

『ありがとう』と『さようなら』。

横には、万年筆に黒の帽子。

お揃いのぬいぐるみに、イニシャルの入ったリングを置いた。

２・３日分の着替えに財布とスマホ、それら全てを少し大きめのリュックに入れて。

つーちゃん、コタをペットキャリーに。

合い鍵を握りしめ、そっと玄関のドアを開け、鍵を閉める。

合い鍵をポストに入れて、

『ばいばい、』

と呟いた。

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