五 犯人 ページ6
『何とも悪趣味な…』
太宰さんは人間失格を使えて…多分この世界には来てないで確定で良いだろう。
でも私には斬れない…覚悟がもう無い。
「おーい、」
けれども…此処で斬らなければ大義でも秩序でも無い。
だが他の人を斬ったらどうなる?
与謝野さんも異能が使えない、尚且つ何が起こるか上に犯人が何処にいるのかも…
「A?」
此処で争いを起こす方が面倒だ。
『…』
静かに首を刎ねた____血飛沫は文字列へと変貌し軈て消える。
顔は其の儘で何度も見た苦しむ顔が見えたとき心底腹が立った。
私は彼奴を知っている…同時に彼奴は私を知っている。
全て私の所為だった。
だからもう他の人を巻き込んではいけない。
『行かなければな…』
「太宰…っ!お前は本当に探偵社員なのか…?」
正義を掲げ、秩序を重んじる探偵社か…?
その疑問が胸に爪痕を残した。
『そう…知ってる。』
「…じゃあ何故?」
貴方だってとっくの昔に気付いていた筈。
私が元ポートマフィアだって。
正義と云う肩書きを持っていながら誰の手も掴めたこともない。
だから私は正義に相反しても秩序を重んじる。
どうしようも無い宛れられた罪悪感が私の足を進めた。
ポートマフィア
組合
碧玉
死の家の鼠
天人五衰
全てを探しても見つからない。
二年経っても私の罪は消えないけどこれだけは解った。
時間の流れは並行していないこと…それからこの世界に確実に居る事だ。
恐らく並行しているのなら太宰さんが聞きつけている筈…
異能力者が外に居るのならばほんの一ヶ月で解除されている。
情報は大いにある…けれど敵は一体何処に…
街中で聞きなれた黄色い声が上がった。
『…貴方もか、迷』
「はは、考えてみてよ…君をいち早く殺 さなかった?今も私は君を殺すつもりは無い。」
『明確な人格…または碧玉に目的がある…?』
「否、碧玉じゃないだろう?」
そう迷は喋りかけ、私の軍刀に触れる。
縁を擦りながら、軍刀を引き抜いた。
「敵は武装探偵社と"私"だ、倒さない限り皆んな目覚める事は出来ない。」
さようならだ、A
そう云い首を落とそうとした。
『私がそれをされる事が嫌いなの、貴方が一番分かってるでしょ』
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りおん(プロフ) - 地震ー!!!大丈夫でしょうか…!?寒いと思いますし、沢山困り事もあるかと思います…。でもささやかながら応援していますし、ボランティア頑張ります…!そして!!作品とても大好きです!!!人読み惚れしてここまで来ました…!応援しています…!! (1月5日 13時) (レス) @page13 id: b7dec916ad (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - 地震大丈夫でしたか!?後片付け等色々ありますよね……黎明さんのお話やイラストが見れないのは残念ですが、1から読み直したりして全裸待機してます!! (1月1日 23時) (レス) @page13 id: 250d9fc841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黎明 | 作成日時:2023年12月22日 23時