親友兼恋人【東卍】 (ページ14)

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何かを考えている暇なんて無いんだ、今はドラケンを救う事がオレの中での優先順位は一位。

花垣の方に向かって一直線に走る。

地面にある石が痛い。

そんな事言ってる場合じゃないんだ、急いで、ドラケンを病院に…。

タケミチにドラケンを背負わせて、オレはドラケンの血を止めることに全力をかける。

後ろからエマちゃんと花垣の彼女さんが来て、救急車を呼んだと言う。

…状況は最悪なまま、目の前にキヨマサ御一行が現れた。

動きが止まる花垣。

ドラケンが意識を戻して、花垣に声を掛けた。

「ヒナちゃんとエマ連れて逃げろ。」

俺は大丈夫、なんて言いながら荒く息を続けるドラケン。

こんな奴置いて逃げられる程プライドのねえやつは居ない。

近所迷惑な程の雄叫びを上げた花垣に、オレは薄く笑みを浮かべた。

花垣は、力も喧嘩も弱いかもしれない。

プライドは強えやつだから。勝てる。

「へー、んじゃあ。タケみっちに一億円！」

「ヒナも！武道君に一億円！！」

「じゃあウチは三億円！！」

ドラケンの一言を初めに、エマちゃんもヒナちゃんも声を上げる。

「面白ぇじゃん。ならオレ、花垣に五億～。」

花垣は負けねえ。

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