310* -Takuya side- ページ16
*
淡い記憶
それは、Aが小学生の頃の話。
拓『A、もう７時半だよ』
『……』
拓『また学校休もうとしてるでしょ…』
『……行きたくない』
拓『昨日もそう言ってたじゃん、先生電話で心配してたよ。授業中ずっと元気ないって』
『…だって、』
拓『だって？』
『学校行っても、佐々木くんいないんだもん』
この頃こいつの口から、ちょいちょい“佐々木くん”という名前が出てきてた
クラスメイトで、確かウチと家庭環境が似てるってやつ
もう何年も前の話だから、全然覚えてないけど
稜「結婚の約束したんだって、Aちゃんと」
アルバムを開くと、ふたりが写ってる写真がたくさんあった
たぶん、海のお母さんが撮ったであろう写真だ
そういえばその時、迎えに来てくれるとかなんとか言っていた気がする
お嫁さんになるとか、なんとか
稜『あいつ人探しててそれでこの学校来たんだよ、』
その相手が、あいつってことか
拓「…お前、知ってたの？」
稜「昔のことは知ってたけど、それがあの子だってことは…最近。」
拓「お前Aのこと好きなんじゃなかったの？」
稜雅は、小さく笑った
稜「海ってさ、ああ見えてプライドめっちゃ高くて、結構子供なんだよね」
拓「……？」
稜「だからこうするって決めたら、揺るがないっていうか…結構対抗心むき出しにするんだけど」
稜「…でも、この前謝ってきたんだよ」
アルバムをパタン、とゆっくり閉じて
元あった場所に戻す
稜「その前に俺、言っちゃってたから。たぶんずっと言いたかったんだろうけど」
拓「じゃあ、諦めんの？」
稜「諦めるも何も…はじまってもなかったから」
拓「…はじまってもない、か」
稜「それに、あいつがずっと好きだったって1番わかってるの、多分俺だから。」
その後、海が帰ってきて、ハンバーグを食べた
美味かった
味噌汁の味は、どこかウチの味に似ている気がした
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光子 - 素敵な作品ありがとうございました。本当に1ページ1ページドキドキして、息もつかせぬ展開で本当に最高の作品でした。登場人物みんなが輝いていてこの小説を読んでいるときは夢の中にあるようでした！今まで読んだ占ツクの中で一番の作品です！ (2019年11月5日 0時) (
レス) id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - 1番楽しみにしていたお話しでした、、、コーイチおめでとう、、、（ ; ; ） (2016年6月22日 23時) (レス) id: b8f9ad2eb0 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました。ひとつひとつの言葉とか表現の仕方がとても好きです。ハンカチ常備で読ませてもらいました（ ｉ _ ｉ ）ほんとに素敵な作品でした。お疲れ様でした。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: 2bdea478a7 (このIDを非表示/違反報告)
てんちゃ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしていました！誰と付き合うか最後の最後まで全く分からなくて最後匠海くんに大好きって言ったからそっちかー！ってなりながらよんでいったら晃一くんでもう感謝しかないです（；_；）最高作品でしたありがとうございましたおつかれさまでした！ (2016年6月11日 14時) (レス) id: 3f6b93e2c1 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - ほんとに完結してしまったんですね…（ ; ; ）EVER BLUEは私にとってこれからもずーっと大好きな作品です！余計に晃一くん大好きになりました（笑）これからも素敵な作品お願いします！お疲れ様でした〜！ (2016年6月11日 14時) (レス) id: ab39c0d598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2016年4月17日 22時
