十二話 ページ32
ん？
また、此処に来たんだ……
〈昨日ぶり。何で此処に来たんだ？〉
俺が知るかよ
お前が連れてきたんじゃなかったのか？
〈あぁ。属性が独り歩きしてることが関わってんじゃないのか？〉
そういえば、言ってたね
属性が何故か独り歩きしてる状態だって
でも、結構不思議だよね
〈大方、眠くなって体を休めたら此処に来たんだろ。ったく。俺が見せるってことも出来るが、なんせ俺自身の魔力が減ってきてるからな〉
見せたら、意識を維持できないと
〈そうだ。俺が記憶の底に仕舞った、記憶は見せたから他の部分を思い出したらその部分も自然と思い出すだろ〉
何て大雑把な……
〈しゃーないだろ。しっかし、どうしたもんか。まだやることとか、有ったんじゃなかったのか？〉
あったよ？
でも、体が怠くて……
〈ﾊｧ、お前の代わりに俺が出る。そして、お前の魔力を吸う〉
好きにして
どうせ、やんなきゃいけないのはゲバ組を叩くぐらいだし
〈ゲバ組？あぁ、近接三人組か。分かった。やっとく〉
あざ〜
〈そんじゃ休んどけ〉
といって出来たんはいいけど……
「何で廊下で寝てるんだ？」
医務室に行こうとして力尽きたか？
「あ、起きた」
此奴は、確か……
『天』て書かれてるから、ロボロってやつか
「あぁ。ていうか、観察してんと運んでほしかったんだけど」
「身長差を考えて言ってくれへん？」
小さいな
確かに、いくら筋力があっても無理か
「何や、失礼なこと考えてへん？」
「気のせい」
「そか。んで、何で此処で寝とったん？」
「多分、医務室に行こうとした」
「それで力尽きたと。体力づくり、手伝おうか？」
何か、筋肉痛になる未来が見えた気が……
「遠慮しておく。ロボロこそ、何で此処に？」
「目が乾燥してきたから、目薬点そうとしたんやけど切れてたから。それを取りに」
成程
「それで俺が倒れてるとこを見つけたと」
「せや。今日も起きんの遅かったし、どっか体調でも悪いん？」
あ、そっか
俺が見せてた時間が長かったんだ
「何ともないで」
「何ともなかったら此処で倒れへんで」
ぐぅ正論
「俺“は”何ともない。気にせんでいいで」
「そう？ま、本人が言うてるしええか。そんじゃ……。あ、ゾム、コネシマ、シャオロンは幹部棟の訓練所におんで」
よし、探す手間省けた
「ありがとう。じゃぁ」
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