四話 ページ24
どういうことや？
魔力の質や波長はカバー出来ひんって
「ん〜、もって今日一日ってとこか」
その姿を保てんのが今日一日だけってことか？
若しそうやったら相手は観光客の可能性が高いな
「あ、警戒しんといてや。俺は別に戦意とかないし」
怪しい
これじゃ、観光客が観光客ちゃいます言うてるもんや
「どうしよ」
「戦ったら分かることちゃう？」
まぁ、一理あるけど勝てへんかったらそのことを自国に報告される可能性があるしな
「ゾム、それで負けたらどうすんねん」
「でもさ、シッマ。誰か分からへん現状や。たたこうて勝てたらAじゃないってことが分かるから一番有効的ちゃう？」
ゾムの言うてることも一理あるし、負けても若し相手が観光客ならそのことを報告されて一気に攻め込まれるってことも考えられるしな
ん〜……
ん？
此奴の魔力の質、どっかで見たことのあるような
何処で見たやろ
「一先ず、飯食わへん？腹減った」
「ロボロさん、危機感なさすぎとちゃいます？」
「やって、腹減ったんや。しゃーないやろ」
ちーのとシャオロンも来てるし、いいんちゃう？
「確かに、腹を満たさんかったらたたこうても全力を出せへん可能性もあるもんな」
「それに、俺らもこんなことに時間を費やしたくないし」
確か今日外交あるんやっけ
さっさと飯食って此処でんと間に合わへん可能性もあるもんな
「揃ってるなら、食べようか。いただきます」
そういえば、何でグルちゃんは干渉せぇへんねや？
一番危険なん、グルちゃんやのに
「何で、グルさんはそう無関心なん？もう少しやな……」
でた、トンちの小言
「何でって、この男フィニスだろ？」
「へ？」
な、何言うてんの？
……否、でもそれやったら納得できるわ
魔力の質が似てるし
「だろ？鬱、青年よ」
「やっぱ、グルッペンさんには敵いませんわ。そうだ。俺はフィニス」
「グルちゃんは分かっとったんやな」
グルちゃんが分かって、俺が分からへんって分家を名乗る資格ないやん
「名前は敢えて言わない。強いて言うならフィニス家の属性」
属性に自我が宿ってる状況やねんな
「へ？！属性が自我を持つって可能なんですか？！」
普通は不可能やけど
「確立としてはとっっっっても低いけど、無くは無いで」
「むっちゃ低いやん」
「しゃーないやん、トンち。あんま確認されてへんねんから」
「聞いたことすらなかったし、そりゃそうか」
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