愛が一つ ページ28
「…勘違いしないで下さい。俺は貴方の為にやってるんじゃない。黒獣の為です」
俺がそう言うと、芥川さんは大人しくなった。
うむ。大人しくて結構。
「…最後に聞きます。おんぶと抱っこどっちが良いですか?」
芥「…」
芥「…おんぶで頼む…」
…ちょっとキュンとした。
俺は芥川さんを下ろし背を向けた。
先ほどより早く芥川さんは乗ってきた。
「…それでは、本拠地に着くまで寝ててもいいですからね」
芥「…あぁ…」
俺は本拠地に向かった。
芥「…っ…」
「ん?どうされましたか?」
路地裏を出て数十分、芥川さんが震えている。
芥「寒い…っ…」
「あぁ!すいません!そこまで考えてませんでした!」
病人に冷たい風は毒だ!猛毒だ!
何処か座れる場所…バス停のベンチは何処だ…!
…あ!あった!
俺はベンチに芥川さんを座らせ着ていたコートを芥川さんにかけた。
マフラーも首に隙間ができないように巻く。
…俺はちょー寒い!!
芥「…お前は、何故ここまでするのだ…」
「病人に冷たい風は毒なんですよ?」
芥「…だが、これでは貴様が風邪をひくぞ…」
「…ふふっ、俺なら心配無用ですよ」
俺が風邪ひいても福沢さんが看病してくれると思うし!
逆にひきたいくらいだよ!
「…本拠地までは、これで我慢してくださいね?」
また、芥川さんをおんぶする。
芥「…ありがとう…」
「!…ふふっ」
意外と可愛い所もあるんですね。
「…どうなってんだ…」
…本拠地には無事に着きました…。
だけど…
モ「あ!こんにちは!」
「こ、こんにちは…」
…会う人全てに挨拶されます…。
樋「…あ!Aさん!何故此処にっ!?その人芥川先輩ですか!?」
「あ、樋口さん!よく分かりましたね。芥川さん熱があるんですよ」
樋「なっ!?先輩!何時も無茶しないよう言ってるじゃないですか!」
芥「…うるさい」
「こら、そんなこと言っちゃダメですよ」
芥「…」
「いだだだ!!やめてやめて!!背中が削れる!!」
芥「…ふんっ」
「はぁ…貴方はドリルですか…」
俺の背中ちゃんとあるよね?
樋「で、では芥川先輩をこちらに…」
「ありがとうございます」
樋口さんが道案内してくれるみたいだ。
有難いね!
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月夜(プロフ) - 中也さんかっこいいーー (2019年4月14日 22時) (レス) id: bc75932481 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 誰が可愛いとかじゃなくてもう皆可愛いっっ!!評価させていただきました!更新がんばってください! (2017年8月10日 16時) (レス) id: 53b71e32fc (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - 桐宮さん» 桐宮さんありがとうございます!信者の方にそう言われると本当に嬉しいです!最近、やり過ぎてないかなって思っていたのでとても嬉しいです! (2017年2月19日 21時) (レス) id: 3756169667 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - アメヲトさん» アメヲトさん本当に嬉しい言葉を…!ありがとうございます!私もアメヲトさんの作品を拝見したいので作品名を教えてもらいたいです…! (2017年2月19日 21時) (レス) id: 3756169667 (このIDを非表示/違反報告)
桐宮 - 乱歩さん信者にとって、こんなに可愛い乱歩さんを見れるとか、本当に嬉しいです。真面目に立場代わってほしい。 (2017年2月19日 6時) (レス) id: a7d473c89c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈佐 | 作成日時:2017年1月15日 20時