【文スト】家族になりました パート３【男主】

愛が一つ　もしもシリーズ ページ23

『福沢さんに好きな人が出来たら』


時はAが福沢さんに出会って数ヶ月の時です！





福沢side


出来るわけないだろ。


私はAしか好きではない。


…だが、ドッキリを仕掛けるのもいいかもしれないな。


…ふふっ、Aの驚く顔が楽しみだ…。


私は事務室に向かった。





｢！福沢さん！｣ｷﾗｷﾗ


私を見つけるとすぐさま笑顔を見せるA。


私が大好きだからな。


とても愛らしい。


だが、ドッキリの為に顔は無表情に。


福｢…話がある。来なさい｣


私がそう言うとAはぽかんとした。


そして、周りの職員達は顔を青ざめていた。


…何故。


｢え、あ、はい！｣


気が付いたようにそう言う姿も愛おしい。


福｢…｣


危うく顔が緩みそうになったが、堪える。


私はAを連れて社長室に戻った。









福｢…そこに座れ｣


｢…はい｣


ソファーに座るように促す。


Aは緊張しているのか少し涙目だ。


…何を言われるのか、考えているんだろうな。


私もソファーに座る。


福｢…実はな、私に…愛する人ができた｣


居ないがな、そんな者。


あぁ、Aは除外だ。


私がそう言うと、Aは泣きだした。


福｢…何故泣くのだ｣


｢…す、すいませっ…｣


福｢…喜んでくれると思ったのだが｣


喜んで欲しくない。


独占して欲しいくらいだ。


｢…俺はっ、素直に喜べません…貴方に愛する人が出来ても…｣


ボロボロと涙を零しながら、そう言うA。


本来ならここできつく抱き締めてやりたいが…。


もう少し、焦らす。


｢…今日でっ、福沢さんとお別れだと思うと、悲しくてっ…｣


福｢!?な、何故お別れなのだ…！｣


｢だ、だって、新しい奥さんが来て、俺が居たら嫌がるから…っ…俺は居ない方がいいんです…｣


福｢…｣


そこまで私のことを考えてくれるのか…!!


するといきなりAが立ち上がった。


福｢どうしたのだ｣


｢…いっ、今までっ…お世話になりましたっ!!｣


福｢｣


家出する気か!?


泣きながらそう言ったAは足早に社長室から出ていった。

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