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「で、これからどうするの？」
「ん〜どうするって言われてもな……」
特に先のことを考えていなかった俺は考える。とにかく活動休止期間は自分探しの旅に出るか、ゆっくり休息を取ってメンタル回復の期間にして、また一から活動を再開するか。
せっかく無期限で活動休止期間を得たわけだし、やりたいことをやろうかな、なんて浅い考えと無計画なプランで色々調べていたりもしたけど、これといってやりたいことも見つからず。
「うーん、とりあえず体づくりのためにジムは絶対行きたいし、歌とダンスのレッスンは絶対欠かせないし……ああ、うちの父親のコネで練習生させてもらえる事務所でも探そうかな」
「もうそこまで行くと職業病だね、Aくん……」
あの頭のおかしい日和に理解できないという目で見つめられた。解せぬ。
日和はうーん、としばらく考えて、何かをひらめいたのか、「そうだっ！」と顔を輝かせた。
「玲明学園に転校してくるのはどうかな！Aくんと一緒の学校って、一度経験してみたかったんだよね！うんうん、それがいいよ！とってもいい日和！」
「ええ……やだよ。玲明学園とかガチの特待生じゃないとアイドルとして認められないじゃん」
「Aくんは自分で気づいてないだけで、アイドルとしての才能の塊だよ！きっと玲明学園に入学すれば、その才能も花開くと思うね！」
確かに玲明学園は、アイドル育成に力を入れていて、有名な学校だけど、俺なんかが到底活躍できるレベルではない。もし仮に何かの間違いで入学できたとしても、絶対また無名アイドルとして学園のお荷物確定だって。それだけは勘弁。
「まあ考えとくよ、前向きに」
「約束だからね！ちゃんと前向きに検討してね！」
「はいはい、分かってるよ」
俺のそんな気の抜けた返事に、日和はまたふくれっ面をした。
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無名アイドルのプロフィール→←無名アイドル、事務所を退所する
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作者名：不眠 | 作成日時：2024年2月9日 1時
