sweet day (ページ20)

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私と潤くんは塾の生徒と先生。

けれど周りに内緒で付き合ってる

その事を知ってるのは潤と仲のいい櫻井先生くらい

初めは、めっちゃ顔濃くて怖いイメージしかなかったけど…

話していくうちに凄い楽しくて、気づいたら潤に告ってた。

それは、以外とあっさり受け入れられて

最初は遊ばれてるのかな…とか思っちゃったり

だって、かっこいいし優しいし…

特に櫻井先生と松本先生は女子生徒達の間で人気がめちゃくちゃあって、何ならその2人目当てで
入塾する子もいた。

お母さんからの受けもそりゃ良くて、とにかく人気ものだった。

けれど、以外と一途なところもあったりしてそれが嬉しかったりする。

「あ、潤くん終わった？」

教室の中から出てきた姿は、さっきの白衣とは打って変わって松本先生から潤になった姿だった。

「こら、松本先生。」

「いいじゃん、もう授業終わったもん。」

「まだ中にほかの先生いんの。」

口を尖らせると、手がパッて伸びてきて

「帰ろ、A。」

その手をぎゅっと握った。

「ねぇ、さっきの事…」

2人で帰り道を歩きながら先ほどの事を切り出す

「んー？」

こちらには向かず遠くを見ながら潤が返事をした

「ごめんね、ちょっといじけちゃって…」

すると歩幅を合わせて歩いてくれてた足がピタッと
止まって

私の横で中腰になって目線を合わせた

「もう言わない？」

少し上目になってその強い目力に吸い込まれそうになる

そのままゆっくりと頷くと控えめに潤の目をみた。

「はぁ、俺も悪かった。けどあんま翔くんの話すんな。」

潤はいつも、櫻井先生のことプライベートでは翔くんって呼んでる。

「え、なんで？」

その言葉の意味が分からなくて、つい聞き返した。

「だから、俺といる時はあんま他の男の名前だすな。」

思えば、潤が私といるとき女の子の名前を出したことは一度もない

私の話をいつも楽しそうに聞いてくれて、けど今まで潤の悲しい顔に気づけていなかった私がいた。

2人きりの時も、そうじゃないときも、
ずっと気使ってくれてて

すごく大事にしてくれてるんだと改めて感じた。

「ん～、じゅんっ！」

私の一歩前を歩くその背中に

思いっきり飛びついた

「うおわっ…おま、あっぶねぇだろ！」

そう言いながらもその腕はしっかりと私を支えてくれて大好きな首筋にぎゅっと顔を埋めた。

「ねぇ、ありがとう。」

ぐぅっと腕を巻きつけた。